福田和也『ヨーロッパの死 未完連載集』

晴。
よく寝た。九時間くらい寝た。またおもしろい夢を見た。

昼食まで二時間くらいぼーっとしていた。何か疲れた。

しかし公文書を組織的に改竄しても罪に問われないとは、愉快な国ですな日本は。安倍ちゃんと愉快な仲間たちか知らん。それにしても検察って何のためにあるのかね。


NML で音楽を聴く。■ショパンの四つのマズルカ op.30、四つのマズルカ op.33、四つのマズルカ op.41 で、ピアノはニキタ・マガロフNML)。op.33 や op.41 はショパンでしかあり得ない世界だな。ちょっとマズルカの枠をはみ出てしまっているかも知れないが。壊れてしまったあとのポリーニが op.33 を録音しているが、あれはちょっとよかった。

Chopin: Mazurkas

Chopin: Mazurkas

モーツァルト弦楽四重奏曲第十七番 K.458 で、演奏はウィーン・ムジークフェラインQ(NML)。やわらかくて流麗で、まさにこれがウィーンのモーツァルトだ。もっとも「正しい」モーツァルト演奏だともいえるだろう。まあ、自分はその時代の最先端現代音楽としてモーツァルトを弾くというアプローチも好きなのだが。いずれにせよ、モーツァルトは天才すぎて射程の限界がわからず、疲れるのもまた確かだ。なおこのディスクは既に廃盤であり、アマゾンのカタログにも載っていない。


母の買い物があるので、岐阜市のメディアコスモスで待つ。伊東豊雄の建築に初めて入った。すげーおしゃれな図書館。まだ昼過ぎだというのに大量の高校生が席を埋め尽くしていた。学校はどうしているのだ? まあ図書館というよりは、図書館の機能ももった都市のコミュニティスペースみたいなもの。靴を脱いでごろごろ転がったりできるとか、Free Wi-Fi が完備されていたりとか、持ち込み PC 用のスペースがあったりとか。スタバ・コンビニ併設。おしゃれをした若い人たちが多くて、ユニクロのおっさんはおろおろ戸惑ってばかりでした。
帰りに「珈琲工房ひぐち」北一色店に寄る。シフォンケーキセットで750円。ここのコーヒーは本当においしい。毎日ちがうコーヒーなのだが、どれを飲んでも感心させられる。シフォンケーキもふつうレヴェルのケーキ屋のそれよりもおいしいだろう。これで Free Wi-Fi もあるし、どうしていつもあまり流行っていないのか謎である。家から近いので、時々行くといいな。
スーパー。


「ブロガー」という人たちのブログを二三、わざわざむかつくために定期的に見ているのだが、今日も小ざかしい、聞いたふうなエントリがあって心底軽蔑させて頂いた。こういうかしこい人たちが日々日本をよくしていくから、自分のような者の生きるスペースがなくなって、どんどん窒息死しそうになっていっている。でも彼ら彼女らは確信犯的にいい人たちだから、自分のような根の暗い人間がそう思っていると知ったら、驚くだろうしキモいと思うだろうから、自分はもう勝手に窒息死します。バイバイ。

図書館から借りてきた、福田和也『ヨーロッパの死 未完連載集』読了。まあしかし、自分にも福田和也はわからないね。おもしろいのだが、わからない。これだけの学識が無意味だというのが現代である。誰も結局はあくびをして、本を放置してアニメでも見る。それは、福田和也が望んでいることなのだろう、たぶん。自分もまた本書を閉じて、忘却に任せて放擲しよう。自分だけで納得している物書きに対して、それ以外のどんな対処のしようがあろう。まあ、蓮實重彦あたりにはわかるのだろうか。あるいは浅田彰ユニクロを着た田舎のおっさんにわかるとか、到底あり得ないだろう?

ヨーロッパの死 ―未完連載集―

ヨーロッパの死 ―未完連載集―