由良君美『みみずく英学塾』

晴。

NML で音楽を聴く。■モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ第三十六番 K.547 で、ヴァイオリンはアンネ=ゾフィー・ムター、ピアノはランバート・オルキス(NML)。CD で持っているのを聴いたりしている(笑)。定番的演奏。

モーツァルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ集

モーツァルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ集

モーツァルト交響曲第三十五番 K.385 で、指揮はクラウディオ・アバドNMLCD)。■シューベルトのピアノ・ソナタ第一番 D157 で、ピアノはワルター・クリーン(NML)。
SCHUBERT:Piano Sonatas, Vol. 2, D. 959, 157, 784, 850, 664, 279

SCHUBERT:Piano Sonatas, Vol. 2, D. 959, 157, 784, 850, 664, 279

ブラームス弦楽四重奏曲第一番 op.51-1 で、演奏は東京Q(NML)。すごい演奏だった。そうそう、以前から東京クァルテットが聴きたかったのだった。NML で聴こう。

NML で音楽を聴く。■ドビュッシー交響詩「海」、「牧神の午後への前奏曲」、「民謡の主題によるスコットランド行進曲」(管弦楽版)、「英雄の子守歌」(管弦楽版)で、指揮はジャン・マルティノン(NML)。「牧神の午後への前奏曲」ってポピュラー曲として扱われているのだけれど、これまであんまり聴いたことがなかった。いい曲だよね。

Debussy・Ravel: Ochestral Works

Debussy・Ravel: Ochestral Works

 
NML は音がすごくいいな。まだこの音質のよさに慣れていない。音がいいだけでも音楽を聴きたくなるよね。
もちろん一曲づつ聴くこともできるし、あとアルバム単位で聴けるというのがいいですね。この曲の演奏も聴いておこうとなって広がる。

通院治療。いい天気だ。
帰りにスーパー。
 
NML で音楽を聴く。■芥川也寸志の「前奏曲」で、指揮は山田一雄NMLCD)。■バルトークの「管弦楽のための協奏曲」で、指揮は小澤征爾サイトウ・キネン・オーケストラNML)。またやってくれたわ、小澤征爾空前絶後の名演だと思う。例えばバレンボイム+シカゴ響の演奏が霞んでしまった。バレンボイム+シカゴ響の、お前らに俺様のすごいところを見せつけてやるぜ的な演奏の真逆である。クソ真面目一本。こんなの聴かされたら泣きそうになるだろ(いや、泣いていませんよ)。それにしてもサイトウ・キネン・オーケストラのすごいこと。ベルリン・フィル、シカゴ響とどちらが上かとかはどうでもいいけれど、超絶技巧に明澄さの加わった、世界最高級のオーケストラである。いや、すごいものが世界にはあるなあ。もはや絶滅危惧種であろうが。

バルトーク:管弦楽のための協奏曲/弦、打、チェレスタのための音楽

バルトーク:管弦楽のための協奏曲/弦、打、チェレスタのための音楽

 

図書館から借りてきた、由良君美『みみずく英学塾』読了。なかなかおもしろかった。といっても、無学な自分には豚に真珠に近い。ただ、著者が傾倒するウィリアム・ブレイクに関する文章が本書にはいくつか収められていて、これには惹き付けられた。なるほど、著者はたんなるペダンティックでダンディな、偏屈英文学者に留まるものではないことがわかった。関連する文章で、柳宗悦のブレイク体験についてのそれもおもしろかった。著者は柳宗悦が只者ではないことをしっかりと見抜いている。…って自分如きがエラソーすぎますよね。エラソーついでにいうと、四方田犬彦氏が『先生とわたし』で描写している著者晩年の惨状は、著者がついに(浅田彰氏のいう)認識論的切断の向こう側に到達できなかったことに起因していると思う。だからそれだけであったら著者は先ほど述べた博学優秀な偏屈英文学者であったにすぎないが、氏のブレイクは氏がそれだけの存在ではなかったことを証明していると思う。まあ、どうでもいいのですが。
ちなみに本書はアマゾンに登録されていないですね。アマゾンのマーケットプレイスを見ると、著者の本はいまや無惨なほど古書価が安い。そんなにつまらぬ人ではないですよ。というかすごい人なのだが。