池内紀『みんな昔はこどもだった』

曇時々晴。風が少しつめたい。

午前中、図書館。

昼食は父と丸亀製麺イオンタウン各務原
酒屋とコンビニに寄る。

昼から病院。今日は検査やら治療やらで時間がかかった。池内紀をもっていったのだが、一時間以上待ち時間があったので読み終えてしまった。ピンボールの玉みたいにあちらこちらへ転がっていかされる。

図書館から借りてきた、池内紀『みんな昔はこどもだった』読了。まずまずおもしろかった。著者がセレクトした人物の子供の頃を描く。宮本常一柳田国男池波正太郎幸田文あたりを興味深く読んだ。露伴について語る人はいまやほとんどいないが、文さんについて書く人はしばしば見かける気がする。確かに、自分も文さんの書いたものは好きだ。親子二人とも超一流の作家だったというのは、あまり例がないと思う。それから、本書でいちばん期待したのは澁澤龍彦のであるが、これは期待はずれだった。澁澤龍彦は自分の私生活を売りにする物書きとは正反対だったし、家庭のことなど書き残しておくような野暮な人物ではなかったから、澁澤の文章から彼の子供時代を覗うのは無理がある。それに、本書には稲垣足穂についても書かれているが、足穂や澁澤のような文章家とは、池内氏はだいぶちがう。池内氏の本領は、イマジナリーの世界からは遠いであろう。また、それはそれでよいのだと思う。悪くない本だった。

みんな昔はこどもだった

みんな昔はこどもだった

僕は池内氏の文章に人工甘味料っぽいものを感じるのだが、これは自分だけかもしれない。


夜の九時過ぎから近くの道路で舗装工事が始まった。あまりにもうるさくてこれで寝られるのか。現場の人に訊いてみたら朝まで続くそうである。勘弁してくれ。病人もいるというのに。何で日中にやらないんだ。