姫乃たま『職業としての地下アイドル』

晴。
早起き。

午前中、採血と診察。朝早く行ったのだが、採血を待っている人がすごく多くて、結果が出るまで診察できないので延々と待つ。病院は待ってばかりのところである。診察それ自体はちょっとだけ。特に何ということはなかった模様。終ったら来てから三時間近く経っていた。
待っている間はギボンを読んだり。マルクス・アウレリウス帝のバカ息子の話を読む。ついにローマ帝国の没落が始まった。

昼から通院治療。ウチから病院はすぐ近くなので疑問に思わなかったのだが、一日にいろいろある場合は事前に調整して一度で済むようにできるらしい。そりゃそうだよね、遠い人もいるからな。それから今日の体調不良は薬の副作用で、予定どおりとのことらしい。まあそれならそれで仕方ないと思える。

ウチの苺。たくさん採れました。なかなかおいしいんだぜ。

 
帰ってから三時間くらい、ゴロゴロ寝転がってぼーっとしていた。

夜、NHKの「ファミリーヒストリー」の坂本龍一さんの回をつい見てしまった。いやあ、おもしろかったです。ちょっとだけだが、自分とのこの差は何なのかと、にゃんともちょっとだけ思ったりした。まあ、そんな当り前のことはどうでもいいのだが。いいかげん、自分がつまらぬ人間であることをはっきり認識すればいいのに。どうでもいいけれど。それはともかく、「教授」は好きだなあ。いま存在する数少ない本物のひとりだと思う。天才は人を幸福にさせるのだ。
 

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ははあ、なるほど。すぐわかったぜ! 確かに文系にはわからないかも。でも、高校生以上だよね。


図書館から借りてきた、姫乃たま『職業としての地下アイドル』読了。おもしろかった。それにいい本だと思う。著者は実際の「地下アイドル」で、それゆえのリアリティはもちろんだし、文章を書くのも向いているようだ。しかし「地下アイドル」…。自分にはまったく縁遠い世界であり、実際に関わることは一生ないと思うが、本書を読んで自分はこの世界を肯定した。ここには「現在」そのもののひとつが明らかにあると思う。面倒な言葉を使えば、地下アイドルには時代的な「存在意義」があるのだ。これのおかげで、人生を楽しんでいる人たちが確実に存在するのである。それは「地下アイドル」だけではなく、その「ファン」たちもそうなのだ。本書からわかったことは、「地下アイドル」とその「ファン」たちは、互恵的な関係にあり、お互いに不可分の存在なのである。アイドルを「育てる」という楽しみ…。なるほど、確かに自分の理解を超えているが、それはたぶん悪いことではないのであろう。彼ら彼女らに幸ありますように。

職業としての地下アイドル (朝日新書)

職業としての地下アイドル (朝日新書)

それにしても、自分が日本の山奥にでもひとりぼっちで住んでいるかのような気分になった。それくらい、「現在」は自分から遠い。やはり、もはや多くのものを断念すべき時に至ったのだなと思う。