堀江敏幸『坂を見あげて』

晴。
昨晩は一般向けの物理本を読んでいるうちに寝てしまった。ものすごく寝た。半日くらい。で、目覚める前は延々とひどい夢を見ていた。あまりにも精神的に貧しい夢で、荒涼の極みになってきたのでうんざりして起きた。精神の貧しいまま老いることに関する夢だった。まったく、自分の中にこれほど荒んだ領域があるとは。凡夫極まりなし。一生修行である。

やっぱり花が咲き、鳥が飛び、魚が泳ぐ世界が当り前の世界なのではないのか。という考え方がいまや当り前でなくなっている。それは素朴・凡庸の極みでつまらないものなのだろうか。

言っていることはすべて正しいけれど限りなく精神の貧しい人間というものはいると思う。というかネットでごろごろ見かける。自戒自戒。

レス・ノン・ヴェルバってどこで見かけた言葉だっけ。澁澤龍彦石川淳を引用していたのだったか。
…やはりそうだった。『偏愛的作家論』にある。「夷斎遊戯」は自分はもっていないようだ。文庫化等されていないらしい。しかしアマゾンで調べてみると、いまや石川淳の古書はゴミみたいな値段になっているな。自分のもっている石川淳は 20冊足らずであるが、どれも古書価などないに等しい。まあ石川淳の流行るような時代ではあり得ないけれど。

昼から県営プール。いい天気だ。少し気が晴れた。
図書館。市民公園を散歩。

 

図書館から借りてきた、堀江敏幸『坂を見あげて』読了。

坂を見あげて (単行本)

坂を見あげて (単行本)

 
クラいのはあかん。ブログがクラい。
…と書いたのに、今度は「金融ジャーナリスト」とか自称するゴロツキどもの「日銀異次元緩和批判」とやらの大合唱を大量に読んで落ち込む。マジで言っているの? お前らを見ていると日本の破綻を確信するよ。皆んなで崖から落ちましょうと言って国民を先導しているのだからな。別に自分の言っていることは無謬などではあり得ないが、自分はお前らみたいなチンケな詐欺師ではないよ。恥のない奴らだ。
しかし、こんなところで吠えていても何の意味もないわけだが。落ち込むだけバカである。

ど・う・で・も・い・い。

それにしても、何でネットではこんなことになっているのだ。まあ新聞やテレビでも同じだけれどな。勉強していないヤツが専門的な単語を使って、よくわかっていない「市民」に対して扇情的に危機を煽り立てる。口からでまかせが外れても、もちろん素知らぬ顔をしてまたいいかげんなことをいう。責任など取る筈もない。よくわかっていない「市民」はツイッターなどでそれをオウム返しにして専門家をとっちめる快感と全能感を味わう。ましてや専門家がひとつでもまちがったことを言ってみろ、それみたことかと袋叩きに遭う。これがいまの日本のネットの状況である。

ど・う・で・も・い・い。