こともなし

晴。
昨晩は n進グレイコードについて調べていて明け方に。人々が寝静まっている時間がいちばん落ち着くのだけれど、まあこれでは不健康ですね。5時間くらい寝て起きる。
 

バッハのヴァイオリン・ソナタ第四番 BWV1017 で、ヴァイオリンはユーディ・メニューイン、ピアノはグレン・グールド。センチメンタル全開になってしまった。メニューインとグールドは同時代を生きた音楽家だったわけだが、同時代を生きたからといって邂逅するとは限らない。この大ヴァイオリニストと天才ピアニストが共演し、お互いを深くリスペクトし合っていたというのは奇跡的な話なのである。いまもいい音楽家はいるけれども、こういう人たちはひとりもいなくなった。まあ、こういう人たちが存在し得た時代というものが、めったにない特権的なそれだったのかも知れない。いたずらにいまを嘆いても仕方のないことである。

それにしても、ふたりとも自分の文藻では正確な形容の言葉が見つからない。さてグールドはともかく、メニューインはいまやどれくらい聴かれているものであろうか。自分には詳細はよくわからないことながら、メニューインというヴァイオリニストは決して技巧家でなかったことは確かである。しかし、そのふるえるような少し芯の太い、あたたかくて高貴なヴァイオリンは、他に比肩すべきものがない。そしてその広い射程は、自分にはどこまで到達しているか測りかねる類のものである。思えば、いまや実質が技巧を超えているような大音楽家はいなくなった。それがいいことなのか悪いことなのかは知らない。


モーツァルト交響曲第二十九番 K.201。うぷ主は「誰の演奏か知らないので、わかったら教えてね」みたいなことを書いているが、たぶんわかってやっているのだと思う。とにかく過不足ない見事な演奏で、相当の(巨匠レヴェルの)指揮者であると思われるが、誰なのだろうね。カール・ベームかな?(テキトーで根拠はないのですけれど。)

You Tube は「投げ銭」機能みたいなのを付けてくれないかな。演奏が気に入ったら、音楽家投げ銭できるみたいな。100円くらいからできるのなら、僕は CD を買うより投げ銭したいですよ。こんなこと技術的には全然むずかしくないと思う。むしろ契約とか法的な問題なのだろうね。
しかし、よく考えてみれば、You Tube で聴いていなくて定額聴き放題のサービスとかを利用すればいいのだろうがな。ゆたさんがよく紹介されているそれこそ「投げ銭」サービスみたいなのもあるみたいだし。Linux で出来るサービスでも探すかな。You Tube の気軽さが捨てがたいのだが。自由に貼れるし、つい You Tube を使ってしまう。

カルコス。若松英輔の新書新刊があったので、それ一冊買う。プログラミング本も何か買いたくて仕方ないのだが、自分におもしろそうなのはなかなか置いていない。まあ、これだけでもカルコスにあることに感謝せねばならないのだろうが。

ミスタードーナツ イオンモール各務原ショップ。クロワッサンドーナツショコラ アーモンドキャラメリゼ+ブレンドコーヒー464円。フードコートで読もうとカフカをもってきていたのだが、先ほど買った若松英輔を読むことにする。内村鑑三の評伝。あいかわらず心が洗われるような、誠実で深みのある文章だ。この人は自分と同い年の物書きの中で、もっとも真面目で誠実なそれのひとりだと思う。これまでとりあげている人物たちは巨人が多いが、まったく気取らずに淡々と誠実に文章を書き進めていくのがいつも印象的だ。虚飾というものがない。当り前だが、とても真似できないなと畏敬している。
フードコートはじつに騒がしいし下らない館内放送や音楽が絶えず流れているのだが、自分はそういうのをさほど気にしない方だと思う。人混みも、それほど苦にならない。巨大な館内をゆっくりエスカレーターで降りていくと、バカみたいに人がうじゃうじゃいるものだとは思うが。そういうのをぼーっと見るともなく下っていく。

孤独な素人プログラミング愛好家のつぶやき - Marginalia
どうでもいいものに没頭していました…。