多田富雄『懐かしい日々の対話』

曇。
結構夜更ししたので、寝坊。
相変わらず調子はよくないが、深刻というわけでもない。
この世界を受け入れていくというのは、それは航空自衛隊の戦闘機の爆音であり、近くを走る車のノイズであり、また本や CD や PC で取り散らかった部屋なのだ(文章がちょっとヘン)。この宇宙に同期するというのは、結局どういうことなのだろう。
まあちょっと外へ出るか。

ミスタードーナツ バロー各務原中央ショップ。自分は食いしん坊なので、おいしいドーナツと安くておいしいコーヒーだけで元気が出てくる。いつも書くが、ミスタードーナツのコーヒーは好きだ。免疫学の多田富雄先生の対談集を読む。冒頭の河合隼雄先生との対談がおもしろい。二人とも本当にえらい先生だったが、いまではどれだけの人が読むものか。頭のいい人はいくらでもいるけれど、こういう自分の頭で考えられる人たちはいなくなったなあ。
それにしても、お二人の対談は自分が課題として苦労しているまさにその問題を、ずばりと指摘している。まったく、お釈迦様の手から出られないというのはこのことだな。

老父の畑のトマトがたくさん生っているのだが、初めて赤くなった 2コをカラスにやられた。ので、トマトにセーフティネット(?)を掛けてやる。たぶんこれで大丈夫。
図書館から借りてきた、多田富雄『懐かしい日々の対話』読了。対談集。題名に「懐かしい」とあるのは、著者が2001年に脳梗塞を起こし、声を失ったあとに本書が出版されたからである。収録された対談によってクリエイティヴィティはちがうが、どれもおもしろいものだ。著者は科学者であることから現代を深く理解し、また能を通じて日本文化を深く理解されていたのだと思う。本書で秀才が苦手だと仰っておられるとおり、たんなる頭のよさに留まらない、魂の深みのようなものが感じられる人だった。嘆いても仕方のないことだが、いまやなかなかそういう学者はいなくなった。

懐かしい日々の対話

懐かしい日々の対話



バッハの平均律クラヴィーア曲集第一巻〜第一番 BWV846 で、ピアノはフリードリヒ・グルダ

フォーレの 5つの即興曲 op.25, op.31, op.34, op.91, op.102 で、ピアノはジャン=フィリップ・コラール。