こともなし

曇。

ラヴェルの「クープランの墓」で、指揮はクラウディオ・アバド。ようやくラヴェルがわかってきたという知的レヴェルである。この曲はピアノ版の方が動画は多いくらいなのだが、いまは管弦楽版が聴きたかった。アバドは一部テンポが速すぎるところもあるが、さすがのコントロール能力であるな。

ストラヴィンスキーの「春の祭典」で、指揮はヤープ・ヴァン・ズヴェーデン。再生回数が190万回を超える動画で、それも宜なるかなというべき見事な演奏。現代の指揮者はこの曲が振れなければ指揮者になれないのだが、それでもこのレヴェルで演奏するのは簡単なことではあるまい。ストラヴィンスキーを完全に古典として消化し切っている。


バッハのフランス組曲第四番 BWV815 で、ピアノは Alexandra Gorlin-Crenshaw。初めて聴くピアニストである。たぶん有名な人ではない。また、これがいい演奏かというと、そうではないのかも知れない。技術的にもあまり高いとはいえない。けれども、昔「もしもピアノが弾けたなら」という歌があったが、自分がピアノが弾けたら、この曲はこういう風に弾けたらと強く思わせるものがある演奏である。どこが気に入ったのか知らない。装飾音もいちいちツボに来る。こういう出会いがあるから You Tube はおもしろい。




Alexandra Gorlin-Crenshaw による、バッハのトッカータの全曲演奏(BWV910-916)。このピアニストはバッハを得意にしているようだ。これはすばらしい演奏。トッカータはバッハが若い頃の作品たちで、かなりクセがあるがとてもカッコよくて好きだ。ここで聴かれるのは、フレッシュでじつに聴き応えのある音楽。トッカータをこれほど説得的に弾くのは、これまで聴いたことがないと言ってもいいだろう。柔らかく甘めの音も魅力的だ。有名なグールドの演奏とはまたまったくちがうので、バッハが好きな方には是非おすすめする。おもしろい演奏があるものだなあ。なお、上に貼り付けた順番は自分がたまたま聴いた順なので、めちゃくちゃです。

市図書館と県図書館。

川沿いを散歩がてらドラッグストアへ。水と緑がきれいで元気が出る。川の上をツバメたちの舞うこと、あとはいつものスズメとセキレイたち。田舎の川なので管理が行き届いてなく、まだ自然が残っている感じをなんとか保っている。できればいつまでもこのままにしてほしいものだが。上の写真(ピントがちょっとアマい)は近所の神社の境内にて。たぶん外来種なのだろう、一〇年くらい前から見かけるようになり、いまではたいそう蔓延っている。きれいなのだけれどね。
早寝。