晴。
メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第一番 op.49 で、演奏はエウゲニー・キーシン、ジョシュア・ベル、ミッシャ・マイスキー。なかなかいい演奏だと思う。キーシンは特に好きでも嫌いでもないピアニストだが、こうして聴いてみるとやはり上手い。ただ、終楽章だけヴァイオリンがちょっと走り過ぎな感じがして乗りきれなかったが、これはこちらの勘違いかも。マイスキーはあらためて言うまでもなし。さすがである。
シューベルトのアルペジオーネ・ソナタで、演奏はミクローシュ・ペレーニとアンドラーシュ・シフ。この曲はこれまで書かれた中でもっとも危険な曲のひとつであり、あまり聴かないようにしている。(シューベルトにはそういう曲が多い。)特に終楽章、突然短調に転調してピアノのソロが弾かれるところは、いつも心臓が止まりそうになる。危険な録音としてはブリテンとロストロポーヴィチの共演があって、この録音で昇天するも可である。こんな曲を書いていては、シューベルトが長生きできなかった筈だ。
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昼から某所。
勉強を教えるというのはルーチンで、別に大したことはないが、毎日何時間も物理や数学のむずかしくて意地悪な受験問題(受験問題というのは概して意地悪なものだ)を解くというのは、思っていたよりも疲れる。帰ってくるとぼーっとネットでも見ているくらいしかなかなかできない。そうそう、今日解いた問題で、漸化式
の一般項を求めよという問題があった。誘導問題だったので解けたが、こんなの高校数学で解けるのだな。僕だと誘導問題でなかったらたぶん解けないと思う。よくもこういう問題を考えつくね。いや、こんなの簡単とおっしゃいますか。失礼しました。
しかしこれ、色いろ応用できそうだから、愚問ではないね。良問の類かも。
図書館から借りてきた、ゲーリー・スナイダー『ノー・ネイチャー』読了。いまの日本人にスナイダーはもったいないだろう。どうせ誰も読むまいが。そんなことはない? ダメになってしまった日本の民衆に(知識人などはいうまでもない)、スナイダーの何がわかるのか。せいぜい、エコロジー詩人くらいの認識しか持てまい。エコロジー、まことに結構である。僕もそれには異存はない。
ノー・ネイチャー―ゲーリー・スナイダー・コレクション〈3〉 (ゲーリー・スナイダー・コレクション 3)
- 作者: ゲーリースナイダー,Gary Snyder,金関寿夫,加藤幸子
- 出版社/メーカー: 思潮社
- 発売日: 2011/11
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図書館から借りてきた、W・G・ゼーバルト『土星の環』読了。本書の訳者あとがきを読んでトマス・ブラウンの日本語訳(『医師の信仰・壺葬論』)が出ていることを知ったが、アマゾンで調べてみたらマーケットプレイスで最低価格が 9999円だった。ちょっと高すぎるね。
- 作者: W.G.ゼーバルト,鈴木仁子
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2007/08/01
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