曇。
音楽を聴く。■ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ(サンソン・フランソワ、参照)。■ブラームス:弦楽四重奏曲第一番 op.51-1 (ベルチャQ)。ほら、やっぱりベルチャQはすばらしかった。予想どおり、古典的なブラームスを聴かせてくれる。残りを聴くのが楽しみだ。ショスタコーヴィチなんかも合うと思うのだけれど、録音はないみたい。
Brahms: Complete String Quarte
- アーティスト: J. Brahms
- 出版社/メーカー: Alpha
- 発売日: 2016/09/30
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
図書館から借りてきた、ゲーリー・スナイダー『新版 野生の実践』読了。これはいい本だ。皆んな読むといい。それにしても表紙のスナイダーの写真、何と立派な風貌だろう。これからしてもスナイダーの境地が察せられる。自分にとっては本書は鑢のようなものだった。これを使ってもっともっと自分を鍛えなければならない。これに比べれば、自分などは煩悩に塗れまくった、ぺーぺーの駆出しである。つまらない者は、人とちがうことをせねばならない。それくらいしか、自分の命を使えるところはない。
野性の実践―ゲーリー・スナイダー・コレクション〈2〉 (ゲーリー・スナイダー・コレクション 2)
- 作者: ゲーリースナイダー,Gary Snyder,重松宗育,原成吉
- 出版社/メーカー: 思潮社
- 発売日: 2012/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
その中では、マーラーの「リュッケルト歌曲集」からの、「僕はかすかな香りを吸った」(吉田さんは、「ぼくは呼吸した、あえかな香りを」と訳しておられる)の詳細な分析に瞠目した。これはすばらしい歌曲で、かつて吉田さん自身が書いておられたとおり、花の微妙な香りを音楽にして魔術のような効果を挙げている名曲である。学生の頃初めて聴いて、二度と忘れられない曲になった。それにしても、(当り前だが)恐るべき分析力というか、鑑賞力である。西洋文化理解のひとつの極致であろう。現代でこれに匹敵できるのは浅田彰さんくらいかも知れないが、あの人は本当にものを書かない。その浅田彰さんも、この「永遠の故郷」のシリーズは注目しておられた筈である。それももうだいぶ前のことになったが。
- 作者: 吉田秀和
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/02/05
- メディア: 単行本
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
ゲルファント やさしい数学入門 関数とグラフ (ちくま学芸文庫)
- 作者: I.M.ゲルファント,E.G.グラゴレヴァ,E.E.シノール,I.M. Gel’fand,E.G. Glagoleva,E.E. Shnol’,坂本實
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2017/02/08
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (1件) を見る