待鳥聡史『代議制民主主義』

晴。
馬鹿みたいに早起き。頭が空疎な感じがする。フランス語では意味=方向であるが、それを実感する。
待鳥聡史『代議制民主主義』読了。こちらの都合でぼやけた頭でしか読めなかったが、著者は僕より少し年下の人で、なかなか優秀だと感じた。本書とも関係するけれど、アカデミックに政治を研究するとなると、結局は「制度」を研究するのがふつうというか、いまどきなのだな。政治における人物というのは、とりあえずオミットすべきなのだろうか。いや、実際はその両輪を考えないといけないのだろうな。本書はとりあえず「制度」の考察。



ベートーヴェン弦楽四重奏曲第二番 op.18-2 で、演奏はベルチャQ。タダで聴ける演奏だけれど、相変わらず CD化してもおかしくない高レヴェルである。聴かないのがもったいないくらい。
(You Tube) ヴォルフ:メーリケ歌曲集
歌手はディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ、ピアノはハルトムート・ヘル。何の気なしに聴き始めたが、これは「大視聴」というか、稀有な体験になった。フィッシャー=ディースカウはもうお爺さんなのだが、自分は歌手はまったく冥いけれども、すばらしいとしかいいようがないのではあるまいか。もともと声の美しさというよりは、朗読のように言葉を大切に発音する歌手である。よくわからない筈のドイツ語が、心に食い入ってくるかのようだ。それにしても、メーリケ歌曲集はなつかしい。以前にもちょっと書いたが、この曲集をよく聴いていた学生の頃が思い出されることもあるだろう。どうも感傷的になってしまう。メーリケって、ドイツ本国ですらいまはどれほど読まれているのだろうか。ドイツ語の勉強にと、赤い装丁の小さなメーリケ選集を買ったことを思い出す。なお、この演奏だが、ヘルという人(まったく知らない)のピアノは本当にいいサポートではないか。

リヒャルト・シュトラウスの「メタモルフォーゼン」で、指揮はジュゼッペ・シノーポリ。いやあ、まさしく噎せかえるような官能と頽廃美の世界だ。後期ロマン派の崩壊寸前、極度に複雑な和声メカニズムとロマンティシズムの混淆が聴かせる。またシノーポリの音楽の美しいこと。この人はいかにも早死だったな。ウィーン・フィルあたりを振らせて、世紀末の頽廃世界をもっと極めてもらいたかった。

グリーグの抒情小曲集 op.43 で、ピアノはコチシュ・ゾルターングリーグは本当に小さな音楽家なのだが、愛らしいメロディが次から次へと湧いてくるという人だった。こんなにちっぽけだけれど、意外な大ピアニストが録音していたり。

午前中、少し眠る。
音楽を聴く。■シューベルト即興曲集 D.899、アレグレット D.915(ピリス、参照)。■モーツァルト:ピアノ・ソナタ第四番 K.282 (リヒテル参照)。

RubyGem 'oekaki' を公開。Gem の作成・公開は簡単だったが(参照)、RDoc による READMEファイルの作り方がわからず、疲労困憊。アホだ…。
https://rubygems.org/gems/oekaki
これが Gem のページ。いま AM2:17 で、すでに 100人を超える人がインストールしてくれていてビビる。世界は広いのかなあ。