射影直線の関数体

斉次座標 (l : m) について l, m の多項式 F(l, m) を考えるとき、変数 a を使って
  
が成り立つとき、F(l, m) を d次斉次多項式と呼ぶ。これは
  
と書けることを意味する。
ここで、二つの斉次多項式 P(l, m), Q(l, m), Q≠0 より定まる有理式
  
を考える。P, Q の次数が等しいと、変数 a に関して R(al, am) = R(l, m) が成り立ち、 上の関数として意味をもつので、これを 上の有理関数と呼ぶ。
ふつうは P, Q は共通因数をもたないようにとる。このとき、P(l, m) での零点を有理関数 R(l, m) の零点Q(l, m) での零点を R(l, m) のと呼ぶ。二つの有理関数 P(l, m) / Q(l, m) と S(l, m) / T(l, m) は、PT = QS のとき、かつこのときに限り等しい。


上の有理関数の全体を 関数体と呼び、 と記す。証明はしないが、 は 1変数有理関数体
  
に同型である。