こともなし

雨。


モーツァルトのピアノ・ソナタ第九番 K.311 で、ピアノはイリーナ・ザッハレンコヴァ。この人は手癖が多い。僕がピアノの先生だったら、小手先だけで表情をつけてはいけませんというだろう。ってエラそうでごめんなさい。


モーツァルト弦楽四重奏曲第二十三番 K.590 で、演奏はオライオンSQ。これはなかなかおもしろかった。モーツァルトは晩年に六曲のやさしい弦楽四重奏曲の注文を受けるが、結局三曲書いてやめてしまった、これはその最後の曲である。手加減して書くのに明らかに乗り気でなかったのである。この曲でも、書いているうちに興が乗ってくるのだが、それとやさしく書かないといけないというののジレンマが感じられるような気がする。終楽章など自分にはかなりユニークでおもしろいと感じられるが、それが注文主に伝わるかどうか。モーツァルトとしては、本格的な弦楽四重奏曲ではなく、どうもディヴェルティメントでも書くつもりで書こうとした感じだが、あまりうまくいっていない。実際、この三曲の弦楽四重奏曲はそれほど演奏されないようでもある。


伊福部昭の「ピアノ組曲」(1937)で、ピアノは萱原祐子。

何かだらだらしていた。