澁澤龍彦『快楽図書館』

日曜日。雨。
寝過ぎ。10時間は寝た。寝覚めは全然よくない。


モーツァルト弦楽四重奏曲第十七番 K.458 で、演奏はハーゲンQ。音質はあまりよくないが、演奏はさすがにハーゲンQ という感じ。悪くない。


ラヴェルの「クープランの墓」で、ピアノはアナトリー・ヴェデルニコフ。これはそのうちもう一度聴かざるを得ないな。それにしても、これを聴くとどうしてヴェデルニコフが聴かれないのかよくわかる。レヴェルが高すぎるのだ。それにまた、ラヴェルのすごいこと。聴くたびにラヴェルには驚かされる。ちなみにこの動画の視聴回数は350回程度。


マーラー交響曲第九番で、指揮はクラウディオ・アバドグスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラ。一世一代のすごい演奏だと思うが…、怖ろしいことにまったく感動できなかった。この曲を聴いて感動できなかったのは初めてだと思う。これは完全にこちらがおかしい。どうかしているのだと思う。アバドマーラー九番ということで、精進潔斎して(ウソ)気合を入れて聴いたのだが。聴衆が深い感動におそわれているのは明らか。ホントに自分はおかしい。

図書館から借りてきた、澁澤龍彦『快楽図書館』読了。たぶん再読。読み始めてその貧しさに閉口したが、読んでいくうちに全然気にならなくなった。思えば澁澤龍彦を愛読してきたものである。主に河出文庫で読んだが、元本がある文庫本は翻訳も含め、ほぼすべて集めたのではないか。いまの若い人は澁澤龍彦など読むまいし、それも尤もであると思わないわけにはいかないが、好きなものはしようがない。それにしても、文体上のスタイリスト(というのは殆ど冗語だが)というのがいなくなった。ダンディズムというものもなくなった。って自分のような着るものもすべてユニクロで済ませている人間がダンディズムも何もあったものではないが、ダンディズムがバカバカしい時代となったのは自分には大いにさみしい。いまどきのシャレオツというのは、自分にはちっともダンディでないのである。いや、下らないことを書いてしまった。

快楽図書館

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