現代詩文庫『続・伊藤比呂美詩集』

晴。
昼から県営プール。好天。
図書館から借りてきた、現代詩文庫『続・伊藤比呂美詩集』読了。いやあ、超パワフルな詩たちだった。女のくっさい匂いがむんむんするような凶暴な詩とか、脳天に斧を振り下ろすくらい暴力的な詩とか、飛んでもない詩たちで充満している。伊藤詩の独訳も少なくとも十四の書評が書かれたそうで、その凶暴さにはヨーロッパ人も驚いたらしい。それにしても、伊藤比呂美の出発点が太宰と中原中也だというのはまったく意外で、自分の文学音痴ぶりがまたしても証明された形になった。中原中也? あんな甘ったるい詩から伊藤比呂美が生まれた? どうも信じがたい思いである。それから思うに、伊藤は(あまっちょろい)「現代の詩人」ではなく、まさしくあの豊穣な「現代詩」の書き手たちの末裔(?)にちがいない。伊藤比呂美の詩には、意味が充満しまくっている。ぽえむなどには関係のない、切れば血がどびゅーーとあたりに飛び散るような詩たちなのだ。なんと愉快な話であろうか。日本文学ばんざい。

続・伊藤比呂美詩集 (現代詩文庫)

続・伊藤比呂美詩集 (現代詩文庫)

将来は岩波文庫さん、よろしくお願い致しまする。

Linux のパーティションを移す(翻訳) - Marginalia
自分用に頑張って翻訳しました。