『吉本隆明詩全集7 新詩集以後・言葉からの触手』/柴崎友香『星よりひそかに』

晴。
少し元気が出てきたのでよかった。修行が足らないから困るなあ。
図書館。カルコス。いま新書がひどいことになっているな。粗製濫造というしかない。というか、そういうものしかカルコスでは平積みになっていない。悪貨は良貨を駆逐する。ちくま学芸文庫も平積みではなくなったな。まあ誰も買わないのだろうね。

音楽を聴く。■バッハ:イギリス組曲第三番 BWV808(リヒテル参照)。

図書館から借りてきた、『吉本隆明詩全集7 新詩集以後・言葉からの触手』読了。凶暴な詩たち。「噂を論理で色あげした判断は駄目だ。」まったく、噂を焼き直した判断の如きものばかりではないか、いまや。特にアカデミズム。論文なんて殆ど噂で出来ている。かしこい人たち。

図書館から借りてきた、柴崎友香『星よりひそかに』読了。連作短篇集。とは言っても、各短編が有機的につながっているわけではなくて、殆ど偶然につながっているといった趣である。だから、つながりがわからないものもある。僕はどうやら連作短篇集は好きなようなので、もう少し凝ったそれの方が読みたかったが、こういう構成は恐らく意図的なものなのだろう。で、すべての短篇が恋愛や男女関係の話であるが、ハッピーエンドみたいなのはひとつもなくて(最後の短篇は一応ハッピーエンド?)、そこいらはなかなかよかった(笑)。まあ、恋愛小説というよりも、この淡々とした文体が好きなのだと思う。独身のおっさんの読むものではないといえばそうだろう。これから自分の身にこういうことが起こることはまずないと思う。やー、でも柴崎友香、たぶんまた読むだろうな。
星よりひそかに

星よりひそかに