池辺晋一郎『ベートーヴェンの音符たち』

曇。のち雨。
音楽を聴く。■バッハ:パルティータ第五番 BWV829(アンジェラ・ヒューイット参照)。■ヴィヴァルディ:調和の霊感〜第四番ホ短調、第五番イ長調、第六番イ短調 (マリナー、参照)。■ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ op.3 (ゴーティエ・カピュソン、マルタ・アルゲリッチ参照)。たぶん初めて聴く曲。初期の作品で、外面的な装飾に満ちたそれであり、あまりショパンらしい内実はない。演奏者たちはさすが。■ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第二番 op.19 (エミール・ギレリスクルト・マズア参照)。

溽暑。県図書館。
ブックオフの本の値付けが変ったということであるが、岐阜うさ店ではそれほどとも思わなかった。買う気がなくて冷やかしていただけなので、あまり当てにはなりませんが。それから、鏡を見たらヒドい顔をしていたので嫌になった。何かぼーっとしているのが顔に出ている。
図書館から借りてきた、池辺晋一郎ベートーヴェンの音符たち』読了。「音符たち」シリーズもだいぶ読んできた。今回はベートーヴェン。これは池辺先生、難物だったことは予想されるし、実際本書にもそう書いてありました。なにせベートーヴェンだからねえ、アナリーゼされ尽くしている。ま、さすがに池辺先生で読み応えがあった。しかし池辺先生でも、ベートーヴェンはどうしても硬くなるね。まあどうしてもそうなるのだろうなあというのは、僕程度でも想像がつく。ひたすらベートーヴェンのすごさが語られているということになっていました。

しかし、池辺先生の曲も聴きたくなってきたなあ。あんまり聴いたことがない。人気作曲家と云ってよろしいかと思われるのだが、CDはどれくらい出ているのだろうか。

や、You Tube に結構たくさんあるではないか。とりあえず交響曲第一番 (1967) を聴いてみました。印象しか語れないのでスミマセン。現代音楽なのだけれど聴きやすい部類だなというのが第一印象。岩城宏之さんの指揮とオケはちょっとアマいなとは思うものの、これで曲は充分わかる。ってエラそうなのはやめて、素人っぽく言うと、この曲にははっきりとチャームがありますね。こういうのは勉強で身に付くものではないので、さすがにだなと思いました。というか、端的に言って気に入りました。もっと池辺晋一郎を聴いてみるつもり。
 このサイトによると、この曲は芸大の卒業作品なのだそう。へえ、さすがですね。若書きということなのだろうが、充分魅力的ですよ。

交響曲第二番「トライアス」(1979)も聴いてみました。よいではないか! うーん、池辺先生あなどれない…。得るところが多かった。

河出文庫南方熊楠を読む。とりあえず中沢さんの解説が超読み応えがある…。