晴。
すべて最初からやり直しだな。対称性だけだと行き詰まってしまう。ズレが必要。
音楽を聴く。■モーツァルト:ピアノ協奏曲第二十二番 K.482(ペライア、参照)。■ハイドン:ピアノ・ソナタ第二十番 (ブレンデル、参照)。■■フリードリヒ・カルクブレンナー:六重奏曲 op.58 (リノス・アンサンブル、コンスタンツェ・アイクホルスト )。これは拾い物。親しみやすい室内楽を求めておられる方にはお勧めできる。演奏もなかなかいい。
- アーティスト: リノス・アンサンブル,フリードリヒ・カルクブレンナー
- 出版社/メーカー: cpo
- 発売日: 2014/11/26
- メディア: CD
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昼から県営プール。いい天気。
カーソン・マッカラーズ『結婚式のメンバー』読了。村上春樹訳。なるほど、傑作である。傑作であると云わざるを得ない。しかし、個人的なことだが、僕は小説(あるいは文学)がわからないとも云わざるを得ない。正直言って、本書を読んでいてウンザリさせられどおしだった。僕にももちろん小学生の時はあったのだが、何でいまさら小学生の女の子の「春の目覚め」を、徹底した完璧な描写で読まなくてはならないのか。僕には、フランキーに感情移入することはむずかしかった。自分を顧みて、いったい小学生の頃、自分は何を考えて日々過ごしていたのか、既に茫漠とした霧の彼方である。そう、自分もまたボードレール(だったよね?)のように、ここでなければどこへでもと思っていたのだろうか。
まあ小説のキャラクターとして、フランキー(乃至はジャスミン、乃至はフランシス)は非常にくっきりとした造形であることは認めよう。しかし本書で自分にいちばん印象的だったのは、黒人家政婦のベレニスの存在である。恐らくベレニスは高い教育など受けてはいないが、彼女がフランキーに投げつける言葉を読んでいると、ふつうの人間が当り前に「叡智」をもっていることに気づかせられる。彼女の言葉こそ、まさしく神託のように響く。フランキーなどは、その手の中で踊っているだけのことである。
マッカラーズという人は初めて読んだが、なるほど本書はたいへんに心理的な掘削力がある。機会があったら是非『心は孤独な狩人』なども読んでみたいものだ。
- 作者: カーソンマッカラーズ,Carson McCullers,村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/03/27
- メディア: 文庫
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段々日本人の人心が殺伐としてきたのを感ずる。民衆に知恵がなくなってきたという印象だ。頭はどんどんよくなっているのに。
僕は今の子供たちについて多少は知っていると思っているが、彼ら彼女らにはそれほど期待していない。ちょうどその親たちが自分の世代なのだが、その親たちも親たちだ。将来日本が沈没しなければ、その方が驚きであると思う。まあだからと云って、どうということもないのだが。積極的に未来を悲観したりするつもりはない。