深沢七郎対談集『生まれることは屁と同じ』

曇。
音楽を聴く。■モーツァルト:ピアノ・ソナタ第十八番 K.576(ピリス、参照)。■ハイドン交響曲第九十八番変ロ長調 (ヨッフム参照)。こんな曲があったのか。いい曲じゃないか。意欲的というか、実験的だし。ここのチェンバロ、バス・コンティニュオというわけではないよね。ハイドンすごいなあ。■ブラームス:ピアノ・ソナタ第二番 op.2、二つのラプソディ op.79 (ジュリアス・カッチェン、参照)。ブラームスは自分の中で完全にインフラストラクチャになっていることを再確認した。OSで云えばカーネルというか。時々聴かないといけない。カッチェンいいですね。

図書館から借りてきた、深沢七郎対談集『生まれることは屁と同じ』読了。本書を読んでいっぺんに深沢七郎という人が大好きになってしまった。まあ僕自身は深沢さんに軽蔑されるようなタイプだと思うが(なにしろベートーヴェンをカッコいいと思ったりするので)、僕は深沢さんが気に入った。いやもう、町田康とはちょっとちがうけれど、笑えるのだよねえ。おかしくって仕方がない。以前から中沢さんが深沢七郎への親近感を隠さないで、ふーんと思っていたのだけれど、いや、ようやくわかりました。本書で対談しているのは僕のあまり知らない人が多かったが、寺山修司以外はどれもおもしろかった(寺山修司が好きっていうのは、いわゆる「文学通」だけだと思う)。今川焼きが好きだから今川焼き屋を始めるとか、もうそれだけで笑えるし、凄い。読み終えて野坂昭如が読みたくなったり(じつは読んだことがない)、まだ若い頃の樹木希林に驚嘆したりした。深沢七郎、いいなあ。

そういえば三島由紀夫深沢七郎を最初に認めたひとりだが、三島はじつは深沢七郎が苦手だったらしい。何だか不気味で、それを恐れていたようである。これも、裏面から見た三島のすごさの現れなのかも知れないが。

BOOK OFF。「ブ」には長いこと行っていないと思ったら、ブログを見ると四箇月ぶり(前回)らしい。何で行かなくなったのかなあ。図書館のせいか。これはと思う本が見つからなくなってきたからでもあろう。しかし、今日はまあまあで、108円×9 だけ買えた。土曜日のせいか客でにぎわっていたのはよかった。でも、じつは二階の HARD OFF の方が好きで、買いもしない中古の PC やタブレット、デジカメあたりを見て楽しんだ。例えば PC の使いみちは主にネット閲覧くらいで、中古でも気にならない人には、Windows機なら 15000〜40000円くらいで充分なのが買えるな。僕ならさらに Linux を入れてしまうが。というか、新しい Windows をインストールしない段階で、さらに安く売ってくれないものかと思う。イカイカン、もう古い PC が家にゴロゴロしているのだった。Mac が安ければ欲しいが、中古でも 10万円ちかくするのだよなあ。高いよ。