全卓樹『エキゾティックな量子』

晴。
よく寝た。大学かどこかで講義をする夢を見る。我ながら結構いいことを言っていたらしい。アカデミズムとの接触なんてあり得ないのに。
音楽を聴く。■モーツァルト交響曲第三十九番 K.543 (ガーディナー参照)。どういうわけかこの曲が聴きたかった。ガーディナーは申し分なし。スタンダードな演奏として推奨できる。■ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第五番 op.73 (ケンプ、ケンペン、参照)。ケンプはファンになりそう。しかし、ベートーヴェンがダサい努力の人だとか、信じられないな。カッコよすぎて泣きそうだし。

図書館から借りてきた、全卓樹『エキゾティックな量子』読了。とてもおもしろかった。著者は量子力学を単に科学理論であるだけでなく、一種の世界観として捉えていて、そのことを本書は示そうと意図されているようだ。まあその辺は自分にはよくわからないのだが、物理学者の書いた優れた科学エッセイとして、興味津々で読んだ。特に後半が刺激的で、量子情報(理論)、量子暗号、量子エンタングルメント、量子テレポーテーション等等、この数十年間で話題になったトピックが、独特の詩的な文章で綴られている。一応知っている話題でも、著者の筆にかかるとまたちがった風景に見えてくるかのようだ。数式なしの、量子力学入門として読むのもいいだろう。僕も力があって、こんなものを書けていたらなあと思わされる、楽しい本だった。

毎年撮影するピラカンサス。ここにあるのは、たぶん鳥が種を落としたからだろうなあ。
2015年晩秋_13

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