スラヴォイ・ジジェク『事件!』/Paolo Perrotta『メタプログラミング Ruby』

晴。
いい加減もっと早く寝るようにしないといけないな。
音楽を聴く。■ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第四番 op.58 (ケンプ、ケンペン、参照)。じつに素晴らしいベートーヴェンなので、驚いた。ケンプというピアニストはまったくすごい。カデンツァを自作のを弾くのは肩透かしを食らった感じになるが。悪いとはいわないけれど、やはりベートーヴェンのオリジナルの方がいいね。それから、ケンペンも気になる(よいという意味)。■ブラームス:四つのバラード op.10 (カッチェン、参照)。この曲、これまでどうもわからなかったのだが、いい曲じゃないか。ブラームスの肉声が聴こえる。カッチェンは好演なのだが、第四曲だけ別テイクで、雰囲気がまったくちがうのに戸惑った。

スラヴォイ・ジジェク『事件!』読了。副題「哲学とは何か」。流行が去ったジジェクであるが、相変わらずという感じである。彼は大変に頭のいい人なので、自分はわかったふりはしない。博識な人だが、本書に言及がないので、量子遅延選択実験のことは知らないのかな。量子がまさしく過去を改変するように振る舞う量子力学における事実であるが、本書の内容にぴったりであろう。ジジェクが知ったら喜ぶのではないか。しかし、「古池に/蛙が飛び込む/ポットン」はないでしょう。笑った。ついでに「汚水のたまった便器/私はその上に座る/ポットン」はいくらなんでも(笑)。ジジェクは誰の訳で読んだのか。後者なんて、ジジェクが作ったんじゃないだろうな。どうでもいいところに反応してスミマセン。

Paolo Perrotta『メタプログラミング Ruby』読了。これは勉強になったし、読むのが楽しかった。Ruby は強力なメタプログラミング機能をもっていて、本書はそれをどう使いこなすかを教えてくれる。自分のような初心者には高度で、理解できなかったところも少なくないが、Rubyist には本書に書かれた知識は必須だろう。こういうのが自由に使いこなせればいいのだけれど。語り口もわかりやすい。たぶん、また何度も読み返すと思う。
メタプログラミングRuby

メタプログラミングRuby