真貝寿明『ブラックホール・膨張宇宙・重力波』/羽海野チカ『3月のライオン 11』/ノヴァーリス『夜の讃歌・サイスの弟子たち』

晴。
音楽を聴く。■バッハ:ブランデンブルク協奏曲第一番 BWV1046 (ジョルディ・サヴァール)。

Brandenburg Concertos Nos.1-6

Brandenburg Concertos Nos.1-6

ベートーヴェンピアノ三重奏曲第三番op.1-3(バレンボイム、ズーカーマン、デュ・プレ、参照)。レヴェルの高い演奏。■ニールセン:交響曲第五番 op.60 (バーンスタイン NYPO 1962)。ニールセン素晴らしい。

真貝寿明『ブラックホール・膨張宇宙・重力波』読了。さすがに最初の三章は目新しいことはないが、残りは一般相対性理論に関する一般書として、類書とはちがった角度で執筆しようという意図が見えて楽しい。一般向けとしてはかなりマニアックな内容とも云えるが、最近の物理ファンなら充分読めるだろう。本書を読んでいると、一般相対性理論はいまでは数多い観測事実に対して充分な説明を提供しており、物理学者でその正しさを疑う研究者はまずいないということが得心される。題名にもあるとおり、ブラックホール宇宙論重力波に関しては相当に突っ込んだ(マニアックな?)記述が見られるので、自分にはとてもおもしろかった。重力波の存在も、まず確実なのですね。なお、物理好きかつプログラミング好きとしては、例えば一般相対性理論をコンピュータ計算してやろうというのはすぐに思いつくことだが、じつに著者はその専門家で、これが非常にむずかしいことがわかってしまった。まあ、簡単なシミュレーションくらいはやってみたい気がいまでもするが、ブラックホールの計算などは素人にはとても無理そうである。というようなあたりの専門的な話は、個人的には目を見張って読みました。さても、「一般相対性理論」って言葉がカッコいい、みたいな人は、本書に挑戦してみたら如何だろうか。羽海野チカ3月のライオン 11』読了。安定したおもしろさと感銘。何か昭和の頃のマンガみたいな気もする。アニメ化と実写化されるんだね。さもありなん。次巻も期待。カルコス。
2015年秋・冬_37
ノヴァーリス『夜の讃歌・サイスの弟子たち』読了。今泉文子訳。「夜の讃歌」は読み返した。素晴らしいのだが、以前ちくま文庫版で読んでいるのに、さっぱり覚えていなかった。ドイツロマン派というのは好きなのですが。そう云えば、『青い花』もどういう内容だったかなあ。ホント、何を読んでいるのかという感じ。どうでもいいことばかり書いてしまった。訳者解説は必読。