ブレヒト『アンティゴネ』

久しぶりに晴。
波打ち際を行く夢を見る。よく見るタイプの夢。たぶん、海は無意識。
音楽を聴く。■モーツァルト交響曲第三十四番K.338(ガーディナー参照)。■シューベルト弦楽四重奏曲第九番D173(メロスQ、参照)。佳曲。■ブラームス:ピアノ・ソナタ第三番op.5、スケルツォ変ホ短調op.4(アラウ、参照)。ブラームスは天才ではないということになっているので、一応そういうことにしておくが、大変な実力者であることは疑いない。若きブラームスに圧倒されっぱなしである。ブラームスが下らないと云えるのは、浅田彰さんくらいのものであろう。アラウもまた大変な実力者。
ヤフオクの CD を見ているとおもしろいなあ。バカみたいに高い値段をつけているのもいると思えば、投げ売りしているのもいる。まあ、なかなかこれはというのは少ないけれど、僕は最近誰のどんな演奏でもいいという感じなので、買おうと思えばいくらでも安く買えるし。でも、あんまり買っても聴けないので、高が知れている。他にアマゾンのマーケットプレイスを使ったりレンタルを使ったり図書館を使ったりすると、ホントお金を使わない。変な感じである。ストリーミングにすればもっとお金を使わないだろうなあ。皆んな使っている You Tube にも、一生聴ききれない量の音楽があるし。僕が聴いているクラシックでも、相当の割合の演奏が You Tube で聴ける筈だ。多少の固有名詞さえ知っていればいいのだものなあ。いやいや、いかんと思って買うようにするのだが、本当に変だ。
You Tube はまったく恐ろしい。例えばベームの「ジュピター」が聴けてしまう。それもウィーン・フィルで。

アラウのブラームスだったら、ピアノ協奏曲第一番が聴けてしまう。これはクーベリックとの共演。

グールドの「平均律」が全部聴けてしまうのですけれど、いいのかね。本当は削除対象だろうが。

現代音楽が聴きたかったら、シェーンベルクもいっぱい聴けますよ。例えばブーレーズ指揮の「浄夜」とか。これもいいのだろうか。

ちょっと検索しただけで、こんな有様ですから。削除はどんどんされている筈だが、アップロードに追いつかない。
もちろん、BOX セットを買えば新品でも CD 一枚数百円だよね。でも、最近は自重するようにしている。あんまり買っても聴けないので。もう延々と同じ BOX を消化している。まあ結局買ってしまうのだが。
 それから、ヤフオクとかマーケットプレイスも、手を出さない方がいいと云えばいい。どうしてかというと、お買い得の CD を探すこと自体にハマってしまうのだよね。何をやっているのかわからなくなるので。やるなら、そこそこテキトーにやったほうがいいと思います。
 しかし思うのだが、少なくともクラシックの CD は、普通に買えるものなら、当てずっぽうに適当に買っても、演奏がひどくてどうしようもないなんてのは、まずないよね。もう CD になるくらいの演奏家は、それだけでそこそこなのだな。(もっとも、名演主義の人には、そういう買い方はダメでしょうが。)実際、コンクールで優勝するくらいの演奏家でも、なかなか録音する機会があるとは云えない。その意味では、腐ってもクラシックということはあるかも。それに、最近は演奏家の平均的な技術力が高くなったし。これは昔よりもそう云える。「音楽性」なんてことをいうとややこしくなるけれど、基本的に皆んなよく勉強していますよ。僕はだから、決していまの状況が悪いとは思えないのだ。時には個性的な演奏が聴きたければ、昔のを聴けばいいのだしね。そういうのはそれこそ BOX で超安値で売っているし。

カルコス。このところ本屋へ行くと落ち込むなあ。買う本がないわけではないし、いい本もたくさんあるのですけれども。何故か図書館の方が元気が出る。図書館には不満だらけなのに。
ベルクソンを読む。
ブレヒトアンティゴネ』読了。谷川道子訳。これは素晴らしい。一読を勧めます。

アンティゴネ (光文社古典新訳文庫)

アンティゴネ (光文社古典新訳文庫)

早寝。