現代詩文庫『吉田一穂詩集』

曇。のち雨。台風の接近で風雨強し。
朝寝坊。
音楽を聴く。■モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調K.131(ネヴィル・マリナー)。初めて聴く曲だが、うーん、素晴らしい。モーツァルトは何が埋もれているか、予想を超えているな。■ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第二十七番op.90( リヒテル参照)。

僕レヴェルのよちよち歩きプログラマーは、自分の好きな言語に他の言語のプログラムを移植してみると勉強になるよ。言語の特徴や癖がよくわかる。昨日やっていたのだと、C言語Ruby は作法がまったくちがうのだな。C言語C言語たる部分はポインタで、例えばインクリメントやデクリメントというのは、ポインタと合わせて最大の効果を発揮するわけだ。Ruby にはポインタという発想がそもそもないので、インクリメントもデクリメントもない。もちろんこれは意図的な言語仕様。ただし、配列や文字列の操作でポインタの効果を出すことができるというのが、昨日の結論でした。
 で、ちょっと Ruby 礼賛になってしまうのだが、Ruby に移植したプログラムは、自分が Ruby 好きだからかも知れないけれど、すごく読みやすくなったように見える。例えば、元々 C言語で書きたかったのはこういうことだったのか、と云うような。それは、Rubyスクリプトの読みやすさを大いに気にかけていることも大きいだろう。Python も読みやすいらしい。Perl が読みにくいとは、よく云われることですね。僕はあまり Perl を貶めたくないが。Perl の柔軟性、自由度、CPANモジュールの多さ、後方互換性の高さなどは、さすがだと思う。JavaScript も読みにくい。だから、CoffeeScript なんかが出てくるのだと思う。

楽天ウェブサービスAPIを使って、ふんどし専門店を作ってみたよ
ははあ、これは笑える。でも、こんなプログラムを簡単に作ってしまうのだなあ。自分などまだまだ。

図書館から借りてきた、現代詩文庫『吉田一穂詩集』読了。難解。その抽象度は、日本の詩離れしている。吉田一穂は読み返したい詩人だ。岩波文庫にあったっけ。

吉田一穂詩集 (現代詩文庫)

吉田一穂詩集 (現代詩文庫)


山形浩生氏のピケティ本総捲りがおもしろすぎる(参照参照)。この人はとても頭がいいので、こういう人の仕事はじつに人にためになる。それに氏は本音を言うことをあまり躊躇わないし、文章も上手い。引き出しも多いしね。このところは田中秀臣先生のブログも稲葉振一郎先生のブログもつまらないので、この世代の知識人としては貴重な存在である。って勝手なことをほざいていますが。まあ、僕は氏のキライな浅田彰中沢新一東浩紀も好きなので、根本的な考え方はちがうのですけどね。それでも読んでしまうのだから、そういう人は本当に少ない。

派遣法改正案で国会が紛糾しているが、これは安倍首相が明らかに間違っている。「同一労働同一賃金」が正しいに決まっているではないか。同じ労働をしていて賃金に格差をつける理由はまったくない。それを否定するのは、ただ同じ仕事を派遣労働者に安くやらせるために、経営者側に立って言っているにすぎない。ただの詭弁であり、まったく論理的でないことである。
 もう少し書いておくか。安倍首相の弁解として「経験の差」なんて言葉があったが、派遣社員の方が正社員よりもスキルが低いなんで、どうしてわかるのか。実際は逆のことすらあるだろう。そうであったなら、派遣社員の方が給料を高くしてもらえるのですか? それならば筋は通るが、実際はそうなる可能性など万にひとつもない。バカバカしい、手の内の見え透いた話である。でも、この改正案が通ってしまう可能性もあるのだよね。恥ずかしいことだ。
 色々見ていると、何のちがいで各々正社員と派遣社員に所属してしまったのかと考えると、正社員は「能力の差」だと思っているであろうが、実際のところは大いに偶然によるというのが真実だろう。それほどの能力の差がないがゆえに、派遣社員に仕事をさせられるのである。たぶん、ランダムに派遣社員と正社員を入れ替えてみても、仕事のパフォーマンスはそれほど変らないのではないか。誰かちょっと研究してみないかね。