晴。急に寒くなってきた。十二月並み?
音楽を聴く。■ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ニ短調HWV359a(マンゼ、エガー、参照)。■メンデルスゾーン:ヘブリディーズ諸島op.26、交響曲第三番op.56(ガーディナー、参照)。モダン楽器のオーケストラを指揮しているガーディナー。まあまあ。LSOだから今ひとつなのかなあ。
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図書館から借りてきた、西脇順三郎『ボードレールと私』読了。詩論集。西脇順三郎は、振幅の大きい詩人ではない。本書を読んでも、色々と小難しいことを言っているが、結局はボードレールであり、マラルメであり、ポーであり、ランボーである。「ラール・プール・ラール」(芸術のための芸術)である。「人生派」排斥(えらくトルストイに噛み付いている)の、高踏を気取った西欧かぶれの詩人のバックボーンとして、あまりにもわかりやすくはないだろうか。もちろん、西脇順三郎はたぶんすごい詩人なんですよ(俺は何様だろう)。もうだいぶ前に読んだので、ほとんど忘れたが。ただ、本書はどうでもいいかというと、やはりそうではない。眠気を我慢して読んでいたら、個人的に得るところはあった。高踏は高踏なりに、使用価値はある。詩のわからない、へっぽこの云うことですけれど。本当に何様ですね。
- 作者: 西脇順三郎
- 出版社/メーカー: 文芸文庫
- 発売日: 2005/08/11
- メディア: 文庫
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自分は堤未果氏の本には多くを教えられるといつも実感するが、我が国の知識人で堤未果氏を推奨する人を殆ど知らない。たぶん、堤氏の言うことはわかりやす過ぎ、また事の一面を強調しすぎるというようなことで、知識人の読むものではないと判断しているのであろう。しかし自分は一市民として、これからも堤氏を読んでいくのではないか。新刊新書もあるようなので、それも読んでみたく思っている。出来れば、電子書籍でももっと出して頂けるとありがたい。新書というジャンルは、電子書籍に合っていると思うので。
- 作者: 堤未果
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2013/02/15
- メディア: Kindle版
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