高田珠樹『ハイデガー』

晴。
音楽を聴く。■モーツァルト弦楽四重奏曲第八番K.168、第九番K.169、(ターリヒQ、参照)。■サン=サーンスピアノ五重奏曲イ短調op.14(ナッシュ・アンサンブル、参照)。■ストラヴィンスキー:プルチネッラ(シャイー、参照)。素晴らしい。こういう曲はシャイーにぴったり。■モーツァルト:ピアノ・ソナタ第四番K.282(ブレンデル参照)。何という美しい音。この曲は第一楽章の Adagio が好きなんだよね。■ツェルニー:ピアノ・ソナタ第七番op.143 (マーティン・ジョーンズ、参照)。面白い。ジョーンズのピアノの好演もある。

高田珠樹ハイデガー』読了。主に初期ハイデガーの伝記と著作紹介を、綯い交ぜにしたもの。ハイデガー入門書としてかなりいいものなのではないか。バランスのよさを感じる。伝記の部分も思想についても、読んでいておもしろかった。なにせ、『存在と時間』を訳された方の手になるものなので、土台がしっかりしている感じで、安心して読める。まあ、自分などの言うことだから正しい判断かはわからないが、ここからハイデガーに入っても決して悪くないと思った。ハイデガーナチス問題に関してもある程度記述が割かれている。ただ、後期思想(「ケーレ」以降)については、敢て詳しく書かれていない。『存在と時間』までだということで、あとは他書が必要かもしれない。それ以外はいい本だと思います。元本は「現代思想冒険者たち」第八巻。