曇時々雨。
音楽を聴く。■ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第四番op.58(ピリス、ハーディング、参照)。やはりピリスを聴かねばならぬことを痛感させられる。■ユンディ・リを聴く。顔がキムタクだし、人気のあるピアニストであるが、自分は初めて。曲はプロコフィエフのピアノ協奏曲第二番と、ラヴェルのピアノ協奏曲(指揮は小澤征爾)。まずプロコフィエフは、文句なしにおもしろい。ヴィルトゥオーゾ的なカッチリした音で、切れ味も鋭い。現代的な感性を、上手く発揮させていると思う。ライブ録音で、聴衆が喜ぶ筈だ。これよりは、ラヴェルはちょっと落ちる。情感の表現が物足りない。どうしても小澤征爾の方に耳がいってしまう。第二楽章の冒頭のソロなど、ピアニストによってはここで泣かせるのであるが、ユンディ・リは弾いているだけ。ただ、全体的に、リズムが正確で気持ちがいい。おそらくピアニスティックな曲が合うピアニストだろう。逆に、モーツァルトやベートーヴェンなどでは、どうであろうか。いずれにせよ、明らかに個性と才能のあるピアニストだ。
Piano Cto 2 / Piano Cto in G Major
- アーティスト: Maurice Ravel,Sergey Prokofiev,Seiji Ozawa,Berlin Philharmonic Orchestra,Yundi Li
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図書館。
図書館から借りてきた、関川夏央『文学は、例えばこう読む』読了。著者はよく文庫解説を書かれていて、それらから選んだものを纏めた本である。本書のあとがきで、近年の文庫解説の質の低下を指摘してあるが、さすがに本書は読ませる。芸があるとも云えるだろう。もちろん、当ブログの質の低い読書感想文などとは、わけがちがう。プロの仕事だ。
本書は、どことなくさみしい本でもある。冒頭に「やがて本は姿を消し書籍収集文化もすたれる」とあるとおり、著者は現代日本の現状を、悲観的に見てあきらめているような感じがするところがある。大読書家でもある著者には、さもあらん。しかし、それでも若い世代は登場するし、彼ら彼女らをバカにすることはできない。願わくば、若い世代が関川夏央などを読むようになると、もっといいと思われてならないのだが。
- 作者: 関川夏央
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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- 作者: ミシェルウエルベック,Michel Houellebecq,野崎歓
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- 作者: 三角寛
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マイルス・デイヴィスを聴く。
- アーティスト: Miles Davis
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