ガムビーニ、プリン『初級講座 ループ量子重力』/加藤周一『雑種文化』

晴。
音楽を聴く。■モーツァルト交響曲ニ長調K.97、ヘ長調K.75、第十二番K.110、ハ長調K.96(ベーム参照)。似たような曲がずらっと並んでるな。■ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第六番op.30-1(デュメイ、ピリス、参照)。オーソドックスだが、ちゃんと現代の演奏。■シューベルト交響曲第八番(アバド参照)。いわゆる「未完成交響曲」。シューベルト交響曲は、これから彼の曲らしくなってくる。心に沁みわたる美しいメロディと、グズグズの形式感のなさ。■バッハ:フランス組曲第五番(エドワード・アルドウェル)。いい曲だなあ。我が偏愛の曲。

R・ガムビーニとJ・プリンの共著『初級講座 ループ量子重力』にざっと目を通す。このところずっと背伸びをしていなかったので。しかし「初級講座」と云っても、さすがにむずかしいね。本書の最初の半分は、一般相対性理論と場の量子論の復習なので、まったくわからないというわけではないが(しかし自分は、場の量子論についてはまだまだ初級レヴェル以下の理解しかない)、お目当てのループ量子重力理論の部分は、なかなかついていけない。ちょっと正確な評価もしかねる。でも、こういうのわけのわからぬのは、好きなのですが。

初級講座 ループ量子重力

初級講座 ループ量子重力

加藤周一『雑種文化』読了。加藤周一は何についても意見がある。常に持論をもっている。自分はそういう人間ではないなと思う。少なくとも、加藤周一に関して特に意見があるわけではない。ただ、民主主義だの翻訳文化だの教育だの雑種文化だの美人論だの、大風呂敷を広げることがお好きなようだとは感じる。そうしたところも、ちょっと苦手だ。こういうことは、「知識人」たちに任せておきたい。自分は、自分の、そして自分を通した世界の問題と向き合っていくしかない。
雑種文化 日本の小さな希望 (講談社文庫 か 16-1)

雑種文化 日本の小さな希望 (講談社文庫 か 16-1)


音楽を聴く。■シューマン:ピアノ四重奏曲op.47(ラビノヴィチ、シュヴァルツベルク、今井信子マイスキー参照)。名曲の、とてもいい演奏。これに匹敵する演奏は、なかなかむずかしいであろうくらい。ライブ録音で、聴衆のブラボーもわかるというものだ。■ハイドン:ピアノ協奏曲第一番(パルンボ、タイス)。
Complete Piano Concertos Vol. 3

Complete Piano Concertos Vol. 3