家族で岡崎めぐり

日曜日。晴。
いい季節なので、家族でどこかへ出かけようと、車で岡崎の瀧山寺を訪れる。各務原インターから東海北陸道、東名を通って、一時間半くらい。宝物殿の仏像を見せてもらう。観音菩薩像、梵天像、帝釈天像がメインで、鎌倉期の運慶・湛慶の作であるとされる。天台密教を修められたらしい、陽気な御住職の話だと、恐らく運慶の「工房」の作なのだろうということ。立派な作で、彩色も鮮やかなのだが、それは江戸時代に塗り直したようで、国宝でないのはそのためかも知れない。観音様は源頼朝の等身大像だとされ、仏像の中に頼朝の髪と歯が収められているとの伝承である(透過写真によって、体内に箱があることはわかっているそうだ)。帝釈天はイケメンであり、他もどれもいいお顔である(みうらじゅんさんは、梵天がお気に入りだったらしい。『見仏記』の表紙がこれである)。その他にも、天台大師坐像、慈恵大師坐像、十一面観音像二体など、なかなかいいものが多い。こちらが熱心に見ていたら御住職が喜ばれて、色々詳しい話を聞かせて頂いた。満足。
 本堂は少し上ったところで、立派な茅葺だった。見物している最中に、何か飛んできたなと思ったら、なんとハンミョウだった。これはめずらしい。何か不思議な感じがした。

 そこから、徳川家菩提寺大樹寺へ。人形供養か何かをやっていた。解説も読経もスピーカー。多宝塔が重文。
 昼食は市内のうどん「大正庵釜春」へ。有名どころらしく、ものすごいお客さんの数だった。天麩羅釜揚げうどんを食べたのだが、これが美味かった。ここはなかなかいいですよ。
 近くの岡崎城へ行こうと思ったのだが、駐車場が満車で断念。なので、東海道の宿場である藤川宿へ。松並木は多少残っていたが、本陣などは残っていない。街道だった細い道をひと通り行って、道の駅「藤川宿」に寄る。満足の半日だった。

音楽を聴く。■スクリャービン:二十四の前奏曲op.11(レットベリ、参照)。初めて聴く曲で、さほど演奏されないと思うのだが、それが不思議なくらいの曲である。スクリャービンは、もちろんショパンを意識して書いたのだろう。初期の曲のようで、後年のものよりはわかりやすいしね。もっと他の演奏が聴きたい。そうそう、云うのを忘れていたけれど、レットベリはここでも好演。■フランク:ピアノ五重奏曲ヘ短調(ミカエル・ルヴィナス、ルートヴィヒQ)。大好きな曲。演奏はちょっと荒いか。迫力は充分だが、もっとコクが欲しい。

Piano Quintet in F Minor

Piano Quintet in F Minor

■バッハ:無伴奏チェロ組曲第六番BWV1012(ロストロポーヴィチ参照)。