宮崎・鹿児島家族旅行(第三日)

 今日はどうも曇または雨のようである。飛行機までだいぶ時間があり、また来てみると事情もちがってきたりして、急遽JR国分駅前でレンタカーを借りることにする。宿の精算のとき、飲み物代で一万円近く取られたのにはびっくり。そんなに飲んでいないのに。たいていは、三人でも五千円までくらいが相場だと思うので、ボッタクリのような感じで気分はあまりよろしくない。メニューに値段も書いていなかったので、余計に不信感。接客が皆ぶすっとした風だったのもあって、ちょっと印象はよくなかった。
 JRで国分駅まで。駅前のトヨタレンタリースでは、今回は乗り慣れたアクアはなかった。ヴィッツで出発。ハイブリッド車とは、感覚がだいぶちがう。
 JR隼人駅の近くの隼人塚へ。古代の隼人の乱の死者を供養したものらしく、発掘で出てきたものを組み立てなおしたらしい。平安時代のものらしく、かなりエキゾチックな印象を受ける。
 近くの鹿児島神宮へ。祭神は天津日高彦穂々出見尊(山幸彦)と豊玉比売命。ここも大きな神社だが、ちょっと印象が薄い。巨木は何本もあった。巫女さんたちが、朝の掃き清めのようなことをやっていた。
 県道60号を北上し、先ほど出てきた宿の近くの、霧島神宮へ。主祭神は天饒石国饒石天津日高彦火瓊瓊杵尊ニニギノミコト)で、天孫降臨の神社とも云えよう。もちろん立派な神社で、ここにも巨木があった。ちょうど神事に出会ったようで、十人以上の神職が、何か変ったことをしていた。反閇を踏んでいたのか。曇っていたが、展望台からは桜島がぼんやりと遠くに、煙を吐いているのが見える。
 さて、ここからはまったく予定していないのだが、まだ時間は相当にある。まあ、「霧島温泉郷」の方へ行ってみようということになる。ややこしいのは、昨日宿泊し、近くにこの霧島神宮があるのは「霧島神宮温泉郷」で、ここから「霧島温泉郷」までは少し距離がある。天気はずっと曇天。途中の「道の駅霧島」へ寄る。ここからの眺望は素晴らしく、天気がもっとよかったらなあと思う。昼食はここで食べる。売店で「黒豚の鼻くそ」(笑)というチョコレート菓子を買ったのだが、このネーミングのユーモアは九州人のもので、岐阜などでは絶対にあり得ない。
 北上し、途中丸尾滝(硫黄の匂いのする滝)などに寄りながら、観光案内所へ。下の広場で、温泉まんじゅうや温泉卵を食べる。後は国道223号を南下。霧島高原まほろばの里は子供だましだったが、都こんぶとか、昔なつかしい駄菓子を買ってしまう。
 山の中の犬飼滝と和気神社へ。神社は和気清麻呂を祀ったもので、この辺りに配流されてきたらしい。白いイノシシに守られてきたという伝説で、狛犬は犬ではなく猪であり、実際に神社で白いイノシシを飼っていた。雨がパラパラしてくる。最後、以前に肥薩線に乗ったときに一時停車して降りた、嘉例川駅に寄り、鹿児島空港へ。雨になる。天気はぎりぎりセーフだった。
 鹿児島空港17:10発。一時間程度でセントレアへ。セントレアで夕食に弁当でもと思ったのだが、到着ロビーからは遠いことがわかって断念。名鉄で岐阜まで帰る。三日間駐車場に置いてあった車で帰宅。八時前くらいに到着でした。じつに色々廻ったな。九州へはいつ行っても、その度にいいところだと思う。