双対空間

∨をK上のベクトル空間として、∨からK(これを、それ自身の上への1次元ベクトル空間と見倣す)の中へのすべての線形写像の集合を、*と書く。線形写像同士を加えたり、それにスカラーを掛けたりして、∨*もKの上のベクトル空間になり、これを双対空間という。∨*の元を(∨の上の)汎関数と呼ぶ。
φを∨*の元、v を∨の元とする。ここで、φ(v) を記号 <φ,v> と書くと便利である。このとき、φ12∈∨*、c∈K、v1, v2∈∨ならば、
(1)   <φ12,v>=<φ1,v>+<φ2,v>
      =c<φ,v>
(2)   <φ,v1+v2>=<φ, v1>+<φ, v2>
      <φ,cv>=c<φ,v>
が成り立つ。