固定部分群の定義

群Gは集合Mの上に働いているとする。Mの点 x0 を止める( x0 = g(x0) ということ)Gの元全体のつくるGの部分群を、x0 の「固定部分群」あるいは「安定部分群」という。
 実際、g(x0) = x0, h(x0) = x0 ならば、
   (gh)(x0) = g( h(x0) ) = g(x0) = x0
であり、また、g(x0) = x0 より g-1( g(x0) ) = g-1(x0) だから、この左辺は e(x0) = x0 となることも考慮しつつ
   g-1(x0) = x0
となって、逆元が存在する。さらに、単位元 e は、定義より x0 を止めている。以上よりすなわち、Gの部分群となっている。