曇。
音楽を聴く。■シューベルト:楽興の時D.780、十二のドイツ舞曲D.790(ブレンデル)。心に沁み入ってくるようなシューベルトだ。
Schubert: Complete Impromptus/Moments Musicaux
- アーティスト: Alfred Brendel
- 出版社/メーカー: Philips
- 発売日: 1997/03/11
- メディア: CD
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- アーティスト: ファジル・サイ,バッハ
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2011/08/17
- メディア: CD
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青澤隆明『現代のピアニスト30』読了。グールド以降の三十人のピアニストを採り上げて、精密に批評してみせた本。過剰なほどに文学的な比喩が用いられるが、自分の知るピアニストの批評を読むと、その文学的比喩は正確であり、そこのところに驚かされざるを得ない。採り上げたうち、半分は若いピアニストであり、自分の知らないようなそれが多く、興味津々という感じで読んだ。なによりも本書の批評の価値を示すのが、文章を読んでいるともう、音楽が聴きたくなってきて仕方がないことだろう。音楽批評の専門家であるがゆえに、演奏会の知見も豊富で、またピアニスト本人へのインタビューの摘録も感心させられる。著者は自分より少し年下だが、同時代にこうした優れた批評家を見い出すのは、嬉しいものである。音楽好きには本書は薦められよう。
- 作者: 青澤隆明
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2013/10/07
- メディア: 新書
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そうすると気になるのは消費増税だが、クルーグマンはそれは論外だという立場だ。しかしこれは、増税が決ってしまった現在では、もう遅い。彼がイギリスの例を挙げて簡潔に示しているように、日本は国債残高を減らすには、穏やかなインフレと経済成長を両立させながら、ゆるやかにやっていくべきだと言う。イギリスの「借金」はかつて今の日本よりも深刻だったが、増税せずに見事に減らしてみせたのだった。税収を増やすのも、増税ではダメで(不況になって却って税収が減ることは、かつての消費増税で日本が示してみせたところである)、好景気による自然増がいちばんなのである。その点、消費増税後の日本は、先行きが暗い。
それから、これは今のところ日本は無策なのだが、クルーグマンによれば、日本の少子高齢化は、将来の日本経済に深刻な影響を与えるということで、これは何度も強調されている。これは長期的な問題だが、これを放置することで、日本の経済はかなりの勢いで縮小することだろう。それくらい、日本の少子高齢化のペースは早い。この問題に関しては、自分はかなり悲観的なのだが、まあ自分の意見などはどうでもいい。これは、もっと論じられるべき問題なのではないか。
- 作者: ポール・クルーグマン,山形浩生,大野和基
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2013/09/14
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音楽を聴く。■シューベルト:三つのピアノ曲D.946(ブレンデル)。そっけない題だが、中身の詰まった曲で、ソナタにも匹敵する。■ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第十一番op.95(ボロディンSQ)。実力者たちの演奏。■バッハ:イタリア協奏曲BWV971、前奏曲とフーガBWV543(リスト編曲)、シャコンヌ(ブゾーニ編曲)(ファジル・サイ)。何とも素晴らしい! ファジル・サイは天才だ。バッハが、完全にサイ自身の音楽に成り切っている。生命力に満ちている。ブゾーニ編曲のシャコンヌは、ミケランジェリの完璧なライブ録音が凄いが、これが完全にピアノ曲として演奏されているのに対し、サイの演奏は、楽器を超越したものを感じる。ちなみにブゾーニのこの編曲は、彼の色々ある中でも傑作だろう。元々ヴァイオリン独奏のための曲だが、編曲は相当音符を増やしているのに、そんなに違和感がない。演奏は技巧的にむずかしそうだが、その点でもサイは問題ない。