神保道夫『複素関数入門』の問題を解いてみます。自力では解けない問題もあるかも知れないし、適当に飛ばすかも知れない。どこまで続くやら。
- 作者: 神保道夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2003/12/12
- メディア: 単行本
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第1章問1
次の絶対値を求めよ。
(1)-2i(3+i)(2+4i)(1+i)
(2)(3+4i)(-1+2i)/(-1-i)(3-i)
(1)式を整理すると 32+24i になるので、
(2)式を整理すると (11-2i)/2(2+i) になるので、分母分子に (2-i) を掛けて整理すると (4-3i)/2 となる。よって絶対値は 5/2。
第1章問2
のとき が実数になるための条件は であることを示せ。
となるので、分母分子に を掛けて(分母は実数になる)さらに分子を計算すると、 となる。これが実数になるためには、これの虚部が 0 になればいいので、
だから、b≠0 より
でなければならない。
第1章問3
とおく。f(z) の係数がすべて実数であるとき、方程式 f(z)=0 が根 z を持てば、z の複素共役もこの方程式の根になることを示せ。
z を極形式で書く、すなわち とすると、 だから、
となる。このことより、係数はすべて実数であるから、
より、
よって示された。