『複素関数入門』メモ(1)

神保道夫『複素関数入門』の問題を解いてみます。自力では解けない問題もあるかも知れないし、適当に飛ばすかも知れない。どこまで続くやら。

複素関数入門 (現代数学への入門)

複素関数入門 (現代数学への入門)



第1章問1

次の絶対値を求めよ。
 (1)-2i(3+i)(2+4i)(1+i)
 (2)(3+4i)(-1+2i)/(-1-i)(3-i)

(1)式を整理すると 32+24i になるので、
  
(2)式を整理すると (11-2i)/2(2+i) になるので、分母分子に (2-i) を掛けて整理すると (4-3i)/2 となる。よって絶対値は 5/2。


第1章問2

のとき が実数になるための条件は であることを示せ。

  
となるので、分母分子に を掛けて(分母は実数になる)さらに分子を計算すると、 となる。これが実数になるためには、これの虚部が 0 になればいいので、
  
だから、b≠0 より
  
でなければならない。


第1章問3

  
とおく。f(z) の係数がすべて実数であるとき、方程式 f(z)=0 が根 z を持てば、z の複素共役もこの方程式の根になることを示せ。

z を極形式で書く、すなわち とすると、 だから、
  
となる。このことより、係数はすべて実数であるから、
   
より、
  
よって示された。