大江健三郎『河馬に噛まれる』/隈研吾『小さな建築』

晴。
大江健三郎『河馬に噛まれる』読了。連作短篇集。最初の一篇「河馬に噛まれる」を、その後の短篇の登場人物たちが読んでおり、それで話が進んでいくという、いわゆるメタ・フィクションの体裁を採っている。どれも、連合赤軍事件に絡んでいる。汚物と生=性と死。著者が何が言いたいのかわからない短篇集だったが、記述はよい意味で不透明であり、その射程の広さはやはりさすがだ。わけがわからないのに、先が読みたくて急かされる感じなのである。西欧型の、偉大な作家。

河馬に噛まれる (文春文庫)

河馬に噛まれる (文春文庫)

隈研吾『小さな建築』読了。大きい建築はもうウンザリ、小さい建築万歳、という本。色々とアイデア・マンですね。
小さな建築 (岩波新書)

小さな建築 (岩波新書)


明日から二泊三日で旅行の予定だが、どうも父が風邪を引いたようで困った。何日か前からおかしかったのだが、相変らず夜更ししていたりして、こじらせたようである。昔から体調が悪くなるとすぐに元気がなくなり、今にも死にそうな様子で暗くなるので、かなわない。うーん、困ったな。