『リヒテンベルク先生の控え帖』/鈴木健『なめらかな社会とその敵』

晴。
図書館。新境川堤の桜が八分咲きだった。桜祭りは来週だが、もう人が多かった。駐車場がすぐに埋まっていく。屋台も出ている。いい天気だから、今日明日は大勢の人出で賑わうだろう。
2012年秋・冬_86
桜の下を歩いているとき、前に若い家族連れがいた。何かでパパが「オイ」といったら、ママは「わたしは『オイ』じゃありません」と云いました。はは。

池内紀編訳『リヒテンベルク先生の控え帖』読了。リヒテンベルクは十八世紀ドイツの物理学者であるが、自分はその業績を知らない。本書は彼が書き留めたアフォリズムを編集したもので、自分がリヒテンベルクのアフォリズムを知ったのは、多くの人とたぶん同じだろうが、ニーチェ経由である。実際ニーチェは、断片の中でしばしばリヒテンベルクに言及しており、その断片という形式も、リヒテンベルクに倣ったのかも知れないと思わせるところがある。中身は辛辣と滑稽味の両極があってとても面白く、ユーモアも備え、自分には有名なラ・ロシュフコーよりも好ましいくらいだ。
 本書は平凡社ライブラリーのために池内紀が選んで訳したものであるが、既に品切になっていて、すごい古書価がついていた。自分が買ったのはアマゾンのオン・デマンド版というやつで、アマゾンが印刷・製本したものである。こんなエディションがあったのだな。貴重な本なので、ありがたかった。

リヒテンベルク先生の控え帖 (平凡社ライブラリー)

リヒテンベルク先生の控え帖 (平凡社ライブラリー)

鈴木健なめらかな社会とその敵』読了。日録に書く。
なめらかな社会とその敵

なめらかな社会とその敵