バルザック『艶笑滑稽譚 第二輯』/坂本龍一、竹村真一『地球を聴く』

曇。夜雨。
バルザック『艶笑滑稽譚 第二輯』読了。第一輯と同じく、古風な凝った文体で訳されているが、慣れれば読みにくくはない。ただ、滑稽譚と云いつつ、ハッピーエンドになっていない短編が結構あるのだよなあ。どういうことなのだろうか。

艶笑滑稽譚 第二輯――明日無き恋の一夜 他 (岩波文庫)

艶笑滑稽譚 第二輯――明日無き恋の一夜 他 (岩波文庫)

図書館から借りてきた、坂本龍一と竹村真一の対談集『地球を聴く』読了。副題「3・11後をめぐる対話」。エコの人たちの本。大切なことが語られているが、一方で多少の違和感も覚えた。自分がエコの発想に慣れていないからかも知れない。ニューエイジっぽいところを感じる。ただ、人類はまだ「幼年期」にあるのだ、という発想は面白かった。高度消費社会というのは、通過点に過ぎない、ということなのだと思う。森の大切さを知るなんていうと、ナイーブな感じもするが、自分はこれはよくわかる。やはり自分は、植物がないと落ち着かない。こうしたナイーブさは、恥ずかしいと思うのを止めないといけないだろう。
地球を聴く―3・11後をめぐる対話

地球を聴く―3・11後をめぐる対話


今日も新聞を読んでいてうんざりした(本当のところ、新聞なんか読むのがいけないのかも知れないが、つい読んでしまう)のだが、今はどんな素人でも経済に一家言あるのだな。まあ、人のことは云えないが。しかし、物理学を知らなくて物理を語れると思う人はあまりいないと思うけれど、経済は経済学を勉強しなくても語れると思っている輩の多いことと云ったら。反リフレを語るにしても、リフレ政策って、オーソドックスな理論と歴史的な実証研究によって支えられているのですが。自分の「経済理論」とやらが現行の経済理論より正しいとか、自分の思い込みが学問的な実証研究を反駁できるとか、素人連はどうして思えるのかね。実際、まともな経済学の入門書ですら、一冊でも読んでいるの? 本当にうんざり。と、一素人は思うのでした。
唐突だけれど、アイドルと握手できるって、新手のフーゾクだよね。これを思いついた奴は、相当に頭がいい。