ウンベルト・エーコ『小説の森散策』

晴のち雨。
特に何かあったわけではないが、なんとなく悲しい気分。どうしたんだろ。

ウンベルト・エーコ『小説の森散策』読了。和田忠彦訳。エーコ流の小説の読み方。面白いのだけれど、こんな面倒な仕方で小説は読めない。上級者向け(?)だろうか。まあ、記号論エーコ教授ですから。
 でも、つまらないわけではない。その証拠に、本書を読んで、何冊もの小説が読みたくなったり、再読したくなった。これは、いい評論の証拠だと思う。結局、エーコ教授は賢いので、小説を読んでもつい知能を使ってしまうわけだな。でも、教授も小説が好きなのだろうと思う。まあ自分など、エーコ教授の小説は、『薔薇の名前』しか読んでいないというレヴェルですが。

ウンベルト・エーコ 小説の森散策 (岩波文庫)

ウンベルト・エーコ 小説の森散策 (岩波文庫)


ヴィルヘルム・ケンプのピアノを聴く。ブラームスの間奏曲op.117-1,2,3, op.118-1,2, op.119-1, op.116-4, op.118-6, op.119-1。素晴らしい。かつて、ケンプは日本人の好きなピアニストの代表みたいな人だったが、最近ではほとんど話題になることがない。しかし、かつての日本人は偉かったのだな。自分は最初は、テンポのゆれなど、ケンプはよくわからなかった。こちらが未熟でした。陳腐な形容だけれど、滋味あふれる演奏です。
20世紀の偉大なるピアニストたち?ヴィルヘルム・ケンプ

20世紀の偉大なるピアニストたち?ヴィルヘルム・ケンプ

音楽を聴く。■ドビュッシー:映像第一集(ミケランジェリ)。