ブランショ『来るべき書物』

休日。雨。
モーリス・ブランショ『来るべき書物』読了。いやあ、しんどかった。途中休憩しつつ、読むのに丸一日掛かってしまった。才気煥発の批評集。紋切型の評言になるが、根源的な思考が展開されると云っておこう。如何なる根源的? 容易くも書けないし、容易くも読めないということ…(蓮實重彦は、書けば書けてしまうし、読めば読めてしまうことの凡庸と言っていたがね。)ヘッセ論など、オーソドックスな文芸批評もあります。それにしても、日記からマラルメまで、書くということがこれほど多様な行為であり得るとは。そして、それらが文芸批評によってかように解読し得るものだとは。

来るべき書物 (ちくま学芸文庫)

来るべき書物 (ちくま学芸文庫)