晴。
音楽を聴く。■バッハ:イギリス組曲第三番(グールド)。突然聴きたくなった。■モーツァルト:ピアノ・ソナタ第三番、第四番(ピリス新盤)。
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ルーカーヌス『内乱(パルサリア)(上)』読了。ルーカーヌスの翻訳とは、岩波文庫、やってくれますねえ。また、大西英文氏の凝った訳文がじつに素晴らしい。リズムは現代的だが、古語や希語、詩語を交え、極めて格調の高い訳文に仕上がっている。かかる緊張感を以て古典が訳されるというのは、自分は賞賛して已まない。わかりやすい訳文が主流の今の傾向はもちろんよいのだが、時にはこうした鏤骨の翻訳も読んでみたいもの。あとは、続巻が無事でてくれるのを願うのみです。
詩人は反カエサルの立場なのだろうが、それなのにカエサルの像はあざやかで、魅力的に描かれている。与えられた試練を、大胆不敵に打ち破っていくカエサル。戦闘の描写なども、現代のエンターテイメントに勝るほど迫力がある。続きが、何とも読みたくなってしまうのだ。
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