ジョージ・スタイナー『師弟のまじわり』/川端康成『名人』

晴。
ジョージ・スタイナー『師弟のまじわり』読了。高田康成訳。大知識人の本だな…その学識に圧倒される。

師弟のまじわり

師弟のまじわり

川端康成『名人』読了。上記スタイナーの本に出てきたので、偶々積ん読になっていたものを読んでみた。不敗と云われた囲碁の名人、本因坊秀哉の、大竹七段(現実には小谷実七段)との引退碁の様子を描く。この碁は、四十時間という破格の持ち時間で、ほぼ半年にわたって続いたのだが、途中、名人の病などにより、勝負は断続的に行われることになる。その間の、名人及び大竹七段の鬼気迫る様子が、厳しい。名人は、ほとんど命を削るような思いで対局しているように見える。最終的には、名人は破れ、その一年後に亡くなるのであるが、本書はじつはそこから始まる。著者が名人の死に顔を写真に撮ったり、様々な場面で死の匂いを感じさせる出来だ。やはり川端康成は恐ろしい。
名人 (新潮文庫)

名人 (新潮文庫)


ポリーニの新譜を聴く。日録に書く。
ショパン:24の前奏曲

ショパン:24の前奏曲