グスタフ・ルネ・ホッケ『文学におけるマニエリスム』/青木健『古代オリエントの宗教』/イアン・スチュアート『現代数学の考え方』

晴。
銀行。
グスタフ・ルネ・ホッケ『文学におけるマニエリスム』読了。種村季弘訳。本書は単行本を持っていなかったので、平凡社ライブラリーに入ったのは有り難かった。『迷宮としての世界』も、岩波文庫版で再読しようかな。そうそう、本書の解説は、高山宏です。

文学におけるマニエリスム  言語錬金術ならびに秘教的組み合わせ術 (平凡社ライブラリー)

文学におけるマニエリスム 言語錬金術ならびに秘教的組み合わせ術 (平凡社ライブラリー)

青木健『古代オリエントの宗教』読了。ユダヤ教キリスト教イスラム教などのような世界宗教ではなしに、それら大宗教の間で信仰された、オリエントにおけるマイナー宗教について述べた本である。マンダ教、マーニー教、ゾロアスター教ズルヴァーン主義、ミトラ信仰、イスラームにおけるグノーシス主義、二元論的ゾロアスター教、等々。知らないことが多かった。やはり「旧約聖書」や「新約聖書」を意識している宗教が大半だ。その意味で、本書は「聖書ストーリー」が各宗教にどう効果を及ぼしたかという視点で、書かれていると云えるだろう。
古代オリエントの宗教 (講談社現代新書)

古代オリエントの宗教 (講談社現代新書)

イアン・スチュアート『現代数学の考え方』読了。現代数学そのものではないが、そのエッセンスのようなものを、少ない予備知識で楽しめるように工夫されている。まさに文庫本にぴったりの内容だ。実質的に中学までの数学で、一部は(文系の)高校数学を知っていれば、何とか読めるのではないか。もちろん、考える力は必要だけれどね。じつに上手く現代数学の雰囲気を伝えてくれるのには、感心してしまう。個人的には、自分ももっと現代数学を知りたいのだけれど、まだまだなので、本書のような本を読むと、ファイトが掻き立てられるというか、さらに先を知りたくなってくる。大学レヴェルの数学って、本当に面白いのだよね。
現代数学の考え方 (ちくま学芸文庫)

現代数学の考え方 (ちくま学芸文庫)