江里口良治『時空のゆがみとブラックホール』

曇。
今日はTSUTAYA長森店へ行ってみる。ここも思ったほど好みのCDがないなあ。ちょっと高いし。レンタル店のハシゴ。いつもの「ビデオ・イン・アメリカ各務原店は火曜半額。三洋堂書店各務原店にも行ってみる。
ビル・エヴァンスを聴く。スタンダードだね。格好いいです。

ポートレイト・イン・ジャズ+1

ポートレイト・イン・ジャズ+1

オスカー・ピーターソンを聴く。
Night Train

Night Train


江里口良治『時空のゆがみとブラックホール』読了。文庫なのだがハイレヴェル。一般相対性理論の概略は、これでは初学者にはわからないだろうなあ。第五章以降は、自分にもむずかしい。エディントン‐フィンケルシュタイン座標とか、クルスカル座標(参照)とか、これは専門書レヴェルでも高度でしょう。カー・ブラックホールの性質についての記述も、一般書では初めて見た。カー・ブラックホールの回転による時空の「引きずり」で出来る、「定常限界面」なんてのがあったのですね。そこで、ブラックホールからエネルギーを受け取れる、「ペンローズ過程」なる機構はおもしろい。さても、これはほんのさわりで、ブラックホールの熱力学や冨松‐佐藤解とソリトンその他など、まだまだ続くのだ。院生レヴェルでないと、ちょっと厳しいのでは。でもまあ、雰囲気を楽しむだけでもいいのではないか。文庫本だし。
 それから、本書は文庫だが、注と索引がきちんと付いています。文献もあるともっとよかった。手間だけれど、これらはちゃんとしておいて欲しい。
時空のゆがみとブラックホール (講談社学術文庫)

時空のゆがみとブラックホール (講談社学術文庫)