サーバー『傍迷惑な人々』/マンドル、ショーの共著『場の量子論(2)素粒子の相互作用』/『思想地図βvol.3 日本2.0』

晴。
サーバー『傍迷惑な人々』読了。ユーモア短篇集だって? とんでもない、恐怖短篇集かと思ったよ。青山南氏の解説には、僕がそう思ったのも無理はないことがきちんと指摘してあって、さすがだと感心した。サーバーの笑いというのは、必ずしも「健康な」ものだとは限らないのである。

傍迷惑な人々―サーバー短篇集 (光文社古典新訳文庫)

傍迷惑な人々―サーバー短篇集 (光文社古典新訳文庫)

F・マンドルとG・ショーの共著『場の量子論 第2巻 素粒子の相互作用』にざっと目を通す。メインはQCD(量子色力学)。丁寧に書いてある本だと思うが、これでも自分にはむずかしい。最近発見されて話題になった「ヒッグス粒子」について、本書の最後で論じてある(もちろん、まだ発見されていないという前提でだ)。場の量子論は、身に付けなければいけないことがとても多いな。とりあえず、経路積分をもう少しきちんと勉強しないといけない。
場の量子論〈第2巻〉素粒子の相互作用

場の量子論〈第2巻〉素粒子の相互作用

  • 作者: F.マンドル,G.ショー,Franz Mandl,Graham Shaw,樺沢宇紀
  • 出版社/メーカー: 丸善プラネット
  • 発売日: 2011/05/01
  • メディア: 単行本
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東浩紀編集長『思想地図βvol.3 日本2.0』読了。電話帳みたいに分厚い。とりあえず全部に目を通した。面白かったもの。高橋源一郎の小説。安替+津田大介東浩紀の対談「ジャーナリズムと未来」。黒瀬陽平椹木野衣東浩紀の対談「3.11後の悪い場所」。安替らの対談で、日本のジャーナリズムよりも中国のジャーナリズムの方が民主的だという発言があるが、その通りだと思う。自己検閲の極致である日本のジャーナリズムは、世論誘導の機関でしかない。また、日本の大手新聞社の社員は、三十代で年収が1000万円に届くのだそうだ。驚かされるが、もちろんどこかから金が出ているのだろうな。
 それにしても、この『日本2.0』について、「この商品を含むブログを見る」をクリックして他のブログでの感想を読んでいると、ルサンチマンに溢れた感想が少なくない。嫌だなあ。批判するにせよ、ルサンチマン抜きにやりたいものだ。
日本2.0 思想地図β vol.3

日本2.0 思想地図β vol.3


甥っ子らと花札をやったり。妹一家帰る。こちらも明日からまた朝が早い。