ダンセイニ『時と神々の物語』

晴時々雨。
ブラームスのピアノ四重奏曲第二番の第二楽章が、頭の中でぐるぐる回っているので、これはもう聴く。この曲には、リヒテルボロディンSQの超絶的な名演があるのだが、ここはヴァーシャーリがピアノを弾いている演奏にする。後のメンバーはブランディス(vn)、クリスト(va)、ボリヴィツキー(vc)。これもバランスのとれたいい演奏。この曲でいちばん深いのは第二楽章だと思うのだが、このスケールの大きい緩徐楽章を、情感たっぷりに演奏している。感動しました。他の楽章も充分の出来だ。ブラームス室内楽は駄作はひとつもないが、この曲も、交響曲だけではわからないブラームスの魅力をよく伝える名曲だと思う。なおこのディスク、第一番と第三番も水準の高い演奏で聴けて、お得です。

ブラームス:ピアノ四重奏曲全集

ブラームス:ピアノ四重奏曲全集


ロード・ダンセイニ『時と神々の物語』読了。ダンセイニって、前読んだときは面白いと思ったのだが、今回読んでみたのは、いまひとつ物語の中に入っていけなかった。雰囲気はあるのだが、幻想がくっきりとしていないので、どうも頭に入ってきにくい。というか、自分は、幻想には幻想のロジックというものがあると思っているのだが、ダンセイニはそこが甘いという気がする。まあ、読み手の問題なのかも知れないが。却って「ペガーナ」と関係のない独立した短篇の方に、面白さを感じた。
時と神々の物語 (河出文庫)

時と神々の物語 (河出文庫)


ヒッグス粒子発見か(参照)。ついにか…