宮本常一『山に生きる人びと』

晴。
図書館。文芸誌を読もうと思ったら、ない。「文學界」は川島の別館。「すばる」「新潮」「群像」はなし。情けない図書館だな。誰も読まないからだろうが。これで各務原市は「本の街」を標榜するそうだから、ちょっと呆れる。
宮本常一『山に生きる人びと』読了。山間部の民俗学。宮本の仕事としては傍系らしいが、自分には面白かった。自分の住んでいるところは平地だが、海よりははるかに山に近い。山の方が、感覚的にわかりやすい。昔は自然をそのまま利用するしかなかったから、山奥にもなんとか住めたのだろうな。今では昔より、生きていく手段にかえって乏しいかもしれない。何と言っても、山奥で暮らすのはたいへんだ。特に近代になって、子供を小学校に通わせるのが大変になったと本書にあるのは、なるほどと思わされた。子供を楽に学校へ通わせられることだけでも、平地に移住してよかったという人が少なくないらしい。

山に生きる人びと (河出文庫)

山に生きる人びと (河出文庫)


モーツァルトの幻想曲とフーガK.394を、グールドの演奏で聴く。他の演奏も聴いてみたくなって You Tube で検索してみたが、以前あったギーゼキングの演奏が削除されていて残念。グールドの演奏にちょっと不満があるのだが、その代わりになりそうなのはやはり他にない。幻想曲は速すぎてかつうるさいのが多いし、フーガはとてもグールドの面白さに敵わない。ということで、やはりグールドがすごいというわけでした。