ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄(上)』『(下)』/長田弘『記憶のつくり方』

晴。鶯が鳴きっぱなし。
十時間くらい寝た。
ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄(上)』読了。世評に高い書物なので、文庫化を機に読んでみた。ヨーロッパが世界を制した理由を、民族の優秀性などに頼らず説明しようとした本。話は先史時代から始まっている。以下下巻。
 下巻も読了。確かに刺激的な本だ。人間社会の展開に影響を与えた原因。エピローグに、著者自身による要約が書いてある。さらに簡略化して記しておくと、第一に、栽培化や家畜化の候補となりうる動植物種の分布状況が、大陸によって異なっていた。第二。家畜化や植物栽培の伝播や拡散の速度が、大陸によって大きく違っていた(大陸の形状(南北方向に長いか、東西方向に長いかなど)や地理的要因)。第三。大陸間の伝播の容易さ、むずかしさの違い。第四。大陸の大きさや総人口の違い。全体として、議論は説得的だった。

長田弘の詩集『記憶のつくり方』読了。悪くない。もっといろいろな人の詩集が文庫に入らないかな。戦後の詩はなかなか文庫にならない。谷川俊太郎だけ。
記憶のつくり方 (朝日文庫)

記憶のつくり方 (朝日文庫)


アイザック・スターンの弾くベートーヴェン、ヴァイオリン・ソナタの全曲を聴き終わる。大家の演奏というべく、大らかで構えの大きい演奏だ。全体的にレヴェルは高く、安心して聴ける。イストミンのピアノも好サポートだ。最後に「スプリング・ソナタ」を聴いたのだが、美しい曲だということがよくわかる演奏だった。値段も安く、お薦めしやすいBOXです。引き続き、ピアノ三重奏曲も聴くつもり。
Isaac Stern Plays Beethoven

Isaac Stern Plays Beethoven


明日から二泊三日で旅行。