伊東豊雄、中沢新一『建築の大転換』/柄谷行人『政治と思想 1960-2011』

日曜日。曇。
カルコス。
伊東豊雄中沢新一の対談本『建築の大転換』読了。あまりにも多くを受け取ったので、当然まだ未消化であり、内容については書けないのが残念。震災以前になされた対談もあるが、現在でも留保すべきところはまったくない。伊東豊雄という建築家は名前しか知らなかったが、遅まきながらこれは注目しないと、と思った。

建築の大転換

建築の大転換

柄谷行人『政治と思想 1960-2011』読了。
政治と思想 1960?2011 (平凡社ライブラリー)

政治と思想 1960?2011 (平凡社ライブラリー)

中沢新一は、今の世界は人類と西洋人に二分され、ここ二百年ほどは人類が劣勢につぐ劣勢だと云っているが、この分類でいうと、柄谷行人は西洋人だなとつくづく思う。柄谷も若い頃はそうばかりでもなかったと思うが、本書などは抽象的な概念を縦横に振り回して、いかにも頭がいい。他人への批判もスパっと切って捨てるもので、格好もいい。自分は、劣勢な人類の肩をもちたいが、今のかしこい批評家たちはみな西洋人ですね。亡くなった吉本隆明さんは、はっきりと人類だった。人類は西洋人からはバカにされるのだよなあ。