デレク・ウォール『緑の政治ガイドブック』

晴時々曇。
大垣。BOOK OFF 21号穂積店。

デレク・ウォール『緑の政治ガイドブック』読了。感心できなかった。エコロジーはいいのだが、正義の下にイデオロギーをもって折伏するというスタイルは、必ず失敗すると思う。仲間割れして非難の応酬になるというのが落ちだ。エコロジーは、すべては繋がっている、世界に孤立して起こることは何もない、という思想であろう。特権的なイデオロギーを頂点に置くような思想とは、正反対であるべきだ。そして、エコロジーはまた、成熟の思想でもあろう。衣食足りていない人にエコロジーを強要してみたところで、うまくいく筈がない。
 巻末の中沢新一と鎌仲ひとみの対談は必読。

緑の政治ガイドブック―公正で持続可能な社会をつくる (ちくま新書)

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