日曜日。晴。まだ寒い。
ジョルジュ・サンド『フランス田園伝説集』読了。民間伝承を収集したもの。サンドがこんなことをやっていたとは。これ以降でも、フランスではこういう試みはあまりなかったらしい。ドイツではグリム兄弟が出たりとか、もともと森の文化があったのだが、フランスでは理性主義が妨げたのかな。日本にはもちろん『遠野物語』があるよね。
- 作者: ジョルジュサンド,George Sand,篠田知和基
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1988/07/18
- メディア: 文庫
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小山慶太『寺田寅彦』読了。ophthalmos さんの記事(こちら)がきっかけで読んでみた。解説は簡にして要を得ているので、そちらを参考にされたい。寺田寅彦の研究人生が、ちょうど相対論や量子論という、いわゆる新しい物理学の勃興期と重なっているというのは、興味深かった。寺田の研究は、そのような新しい物理学の動向は追いつつも、基本的に古典物理学の世界でなされたわけである。それは、はっきりと意図的になされたことは疑いない。敢て最新の流行から距離をとっていたということである。それは、「日本人の物理学を創る」という意志によるものであった。今から思えば、それほど「日本」なるものに拘る必要はないとも思われるのだが、そこは明治人の気概というものであったろうか。
なお、本書に出てくる、空の青さの原因である「レイリー散乱」が気になったので、佐藤文隆先生の『光と風景の物理』第三章に目を通してみたが、簡潔すぎて自分にはよくわからなかった。このシリーズ、やはり初学者向けではないですね。ちなみに佐藤先生の本によれば、空の青さの原因は、レイリー散乱だけでなく、ミー散乱との混合であるそうだ。
寺田寅彦 - 漱石、レイリー卿と和魂洋才の物理学 (中公新書)
- 作者: 小山 慶太
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2012/01/24
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- 作者: 佐藤文隆
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2002/08/21
- メディア: 単行本
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何ですか、これは。笑える。ソースは rokaz さんのところ。
26歳・女子・イラストレーターによるおじさん尾行日記